zoom 物価高による節約志向を背景に、2026年のゴールデンウイーク(大型連休)は「安・近・短」がトレンドの一つになっている。首都圏から出かけるのにうってつけなのが、富士五湖の一つである本栖湖(もとすこ)の近くにある富士急行傘下の施設「富士本栖湖リゾート」(山梨県富士河口湖町)で2026年のゴールデンウイーク期間中に色とりどりのシバザクラを楽しめる「富士芝桜まつり」だ。
首都圏地区で最大級となる約50万株のシバザクラが咲き誇る「花のじゅうたん」と、日本一高い富士山(標高3776メートル)の“共演”を楽しめる。期間は2026年5月24日まで。
zoom【シバザクラ】ハナシノブ科の植物で、北アメリカ原産の多年草。花の形がサクラに似ており、まるでシバ(芝)のように地面をはって広がるため「シバザクラ(芝桜)」と呼ばれる。寒さに強いのが特色で、日当たりと水はけが良い場所に咲きやすい。ハナシバ、ハナツメクサとも呼ばれる。
zoom ▽物価高で「安・近・短」がトレンドに
大手旅行会社のJTBによると、2026年のゴールデンウイーク期間中の4月25日~5月7日の国内旅行者数は2390万人となり、前年同期より1・7%増える見通しだ。一方、平均旅行予定費用は2・1%減って4万6000円と予想し、物価高などが響いて財布のひもが固くなることで「安・近・短」の旅行が広がることが見込まれている。
富士芝桜まつり(営業時間は原則午前8時~午後4時)の入園料は時期によって変動するが、大人(中学生以上)が1000~1300円、子ども(3歳以上)が500~700円にとどまる。
期間中は、会場となる富士本栖湖リゾートまでJR東日本新宿駅新南改札直結の「バスタ新宿」から高速バスに乗れば約2時間25分で直行できる。また、JR東日本の特急「富士回遊」が直通運転する富士山麓電気鉄道富士急行線の終点、河口湖駅からはシャトルバス「富士芝桜ライナー」が約40分で結んでいる。
zoom ▽甲冑姿で記念撮影も!
今年で19回目の富士芝桜まつりは、約1万5千平方メートルの敷地にピンク色の「マックダニエルクッション」や白色の「モンブラン」、紫色の「オーキントン・ブルーアイ」など6品種のシバザクラが敷き詰められている。
園内には交流サイト(SNS)などに「映える」画像を撮れるようにフォトスポットを用意しており、富士山の形をした小さな丘にシバザクラを敷き詰めた「ミニ芝桜富士」は晴れていれば本物の富士山との「ダブル富士」を撮影できる。開いた扉をくぐるような構図で撮れる「幸せへ続く扉」、富士山をバックに記念撮影できる「Mt.FUJI」の文字のオブジェ」なども、シバザクラを引き立てるように設置されている。
私がゴールデンウイーク前に訪れると、早くも家族連れやカップル、インバウンド(訪日客)らでにぎわっていた。着物姿で園内を闊歩して記念撮影にいそしむ外国人旅行者もいた。富士本栖湖リゾートの中村州宏総支配人は「来場するお客様に日本の和を感じていただける場所も作っており、(追加料金で)着物の貸し出しや、抹茶を楽しめるコーナーも設けています」と説明。着物の貸し出しコーナーには、戦国時代に着用されていたような甲冑(かっちゅう)も用意されており「甲冑を着て記念撮影をした外国人のお客さまもいらっしゃいました」とか。
zoom ▽「映える」ワンちゃんにも照準
「映える」姿を撮る対象は人だけではなく、ワンちゃんにも照準を合わせている。園内には愛犬の記念撮影向けのフォトスポットやドッグランも設けている。
3匹の愛犬を連れた飼い主さんがいらっしゃり、シバザクラとの“共演”が「絵になる」とてもかわいいワンちゃんなので私も許可を取って撮影させていただいた。
富士芝桜まつりは体高50センチ以下の中・小型犬ならば入場でき、今回からは飼い主と同行する犬の入場規制を緩和して「ゴールデンウイークなどの混雑時以外にはワンちゃんにリードを付ければ入場が可能になりました」(富士本栖湖リゾート)。ゴールデンウイークなどの混雑時も、ペットケージまたはペットカートなどに入れれば入園できる。
zoom ▽ウサギの人気キャラクターの世界観も
敷地内にはウサギの人気キャラクター「ピーターラビットTM」の世界観を堪能できる「ピーターラビットTMイングリッシュガーデン」もあり、レンギョウの黄色い花などが咲いた散歩道に絵本の場面が再現されている。
園内の店舗ではローストビーフと富士山型のライスを盛りつけた「彩りローストビーフプレート」(2800円)や、パンの切り込みの間にソフトクリームを挟んだデザート「ソフトドッグ」(650円)などのオリジナルメニューを販売。近隣の山梨県富士吉田市の名物「吉田のうどん」や、静岡県富士宮市の「富士宮やきそば」といったご当地グルメを味わえるキッチンカーも多く出店している。
「安・近・短」のトレンドに乗り、満開のシバザクラと富士山が織りなすハーモニーに癒やされたいという来場者も、「花より団子」というニーズにも合致した訪問先と言えそうだ。
(連載コラム「“鉄分”サプリの旅」の次の旅をどうぞお楽しみに!)
