旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2026年3月18日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

眠りが心地よい春に、お茶がコンセプトのホテルで癒され&くつろぐ「スリープツーリズム」を体験

“お茶”がコンセプトの「ホテル1899東京」。茶筅をイメージしたライトが目に優しく、和と洋のバランスが心地よいホテル。zoom
“お茶”がコンセプトの「ホテル1899東京」。茶筅をイメージしたライトが目に優しく、和と洋のバランスが心地よいホテル。
3月18日は、「春の睡眠の日」。
本格的な春が近づくにつれ、眠りが心地よい季節になってきました。一方で、「最近、よく眠れていない」「たっぷり眠ったつもりなのに、疲れがとれない」という、睡眠に関する悩みを抱えている人は多いのだとか。

そこで今、世界的にも注目されている旅のスタイルが「スリープツーリズム」。名前のとおり“睡眠”を目的とした旅のスタイルです。観光地巡りやその土地の美味しいものを食べる旅に対し、ホテルなどの宿泊施設でただ夜を過ごすだけでなく、睡眠の質を高める環境やサービスを体験するというもの。そのスリープツーリズムを、東京・新橋にある「ホテル1899東京」で体験してきました。旅先で「枕が変わると眠れない」という人は多く、私もその一人。「枕が変わった」ことで本当によく眠れるのか、乞うご期待です!

お茶の香りに癒される、日本茶がテーマのホテル
新橋のオフィス街の一角にある「ホテル1899東京」は“お茶”をテーマに掲げた、ほかにはないコンセプトのホテル。「1899」は、このホテルを運営し、御茶ノ水にもホテルとレストランがある「龍名館」の創業年(明治32年)にちなんだもの。創業の地である御茶ノ水の地名の由来が、かつて徳川家御用達の名水が湧き出る地だったことから、「お茶と共に過ごすゆるやかな時間」をコンセプトに、ホテルとレストランが誕生しました。姉妹ホテルとして2018年に開業したここは、1階が日本茶カフェ「チャヤ1899東京」。日本茶のプロ、茶バリエが1杯ずつ丁寧に淹れるお茶のほか、お茶を使ったオリジナル料理やスイーツが評判で、オフィス街のオアシス的存在になっています。
チェックインカウンターとティーカウンター、ショップが一体になった2階のフロント。zoom
チェックインカウンターとティーカウンター、ショップが一体になった2階のフロント。
ホテルのフロントがあるのは2階。宿泊客は併設のティーカウンターで抹茶のほか、時間帯によっては煎茶や季節のお茶を味わえます。注文を受けてから茶バリエが丁寧に淹れてくれるうえ、滞在中は何度でも利用OK。お茶に関するグッズを扱うショップも併設し、チェックイン後にほっとひと息つきたいときや夕食の後のひととき、夜のリラックスタイムなど、淹れたてのお茶を楽しめるのが魅力です。

茶葉の香りでぐっすり眠り、お茶の栄養ですっきり目覚める。9つの特典付きプラン
今回、体験した「お茶と眠りのめぐりステイ―1899 スリープ ジャーニー―」のポイントは、「心」と「体」の「巡り」をよくする9つの特典が付いていること。その内容をご紹介すると・・・
①春のセットアップ・ノート
チェンクイン時に渡されるのが、オリジナルの「春のセットアップ・ノート」。ここに自分の心と向き合いながら、この春からの目標や身に着けたい習慣などを書き出します。「ジャーナリング」といい、「書く瞑想」とも呼ばれているセルフメディケーションのひとつで、いま考えていることや感情を書き出すことが混乱した心の整理とストレス解消につながるのだそう。いつも漠然と頭の中にあることを改めて文字にしてみると、大切なこととそうでないことが整理され、すっきりした気分になるのがわかります。
②就寝前のカクテル
チェックイン当日の夜、2階のティーカウンターで楽しめるのが、ノンアルコールの「おやすみカクテル」。睡眠ホルモンの別名があるメラトニンを含むオーガニックタルトチェリーを使った優しい甘さのカクテルは、忙しい1日を終えたご褒美にもなります。
宿泊プランに付く9つの特典とともに、ライブラリー併設のティーカウンターで淹れたてのお茶を味わうのも楽しみ。zoom
宿泊プランに付く9つの特典とともに、ライブラリー併設のティーカウンターで淹れたてのお茶を味わうのも楽しみ。
③ゆったり広めのバスタブに浸かり、血行を促すバスタイム
今回、滞在した部屋の特徴は、バスルームのバスタブが大きめで、しかも洗い場があるジャパニーズスタイルであること。5種の生薬と2種の温泉成分を配合した入浴剤も特典のひとつ。お湯に浸すとお湯がほんのり色付き、ユズの香りが広がって、都心に居ながらにして温泉気分を味わえます。体を芯まで温め血行を促すことで、深い眠りへと導いてくれるのだそうですよ。
④甘酸っぱいカモミールの香りでセルフケア
室内に用意されているのは、電気茶香炉と甘酸っぱい香りで安眠効果が期待できるカモミールの茶葉。寝る前に焚くと自然に呼吸が整い、心地よい眠りへといざなってくれます。
⑤デジタルデトックスにおすすめの読書
2階にあるライブラリーの本や写真集は、自由に客室に持ち込みOK。就寝前30分~1時間の読書には、ストレスや緊張を和らげ、睡眠の質を高める効果を期待できるのだとか。たまにはスマホやPCから解放されて、読書タイムの楽しむのもいいもの。私はなかなか読めてなかった文庫本を持参し、上記のカモミールの香りと合わせ、静かな夜の時間を楽しみました。
⑥トップアスリート御用達のマットレスと、ヒツジのいらない(!?)枕の最強タッグに期待大!
今回のプラン体験で期待していたこととのひとつが、ベッドのマットレスに採用されている「エアウィーヴ」。ご存じのとおり、多くのトップアスリートが愛用するマットレスです。さらに、“ヒツジを数える間もなく眠ってしまう”と話題の高機能枕「ヒツジのいらない枕Ⓡ-調律-」もご用意。ナイトウエアの着心地もよく、マットレス、枕、ナイトウエアの最強の組み合わせを目にしただけで、よく眠れる気がしてきました。
⑦わずか1分の「時短ストレッチ」5種をご紹介
チェックイン時に渡された「春のセットアップ・ノート」には、睡眠の悩み別に行えるストレッチが5種類紹介されています。例えば、目の疲れをほぐしたいとき、朝なかなか起きられないときに最適なストレッチなど。どれも10秒~1分でできる簡単な内容のうえ、自宅に帰ってからも役立つのがいいですね。
大きめのバスタブに入浴剤を入れてバスタイムを。カモミールの香り、「エアウィーヴ」のマットレスと高機能の枕も快眠をサポート。zoom
大きめのバスタブに入浴剤を入れてバスタイムを。カモミールの香り、「エアウィーヴ」のマットレスと高機能の枕も快眠をサポート。
⑧春の目覚めにぴったりの、お目覚めドリンク
翌朝7時30分~10時には、2階のティーカウンターで「お目覚めドリンク」を提供。香ばしいほうじ茶を注いだお汁粉は、春にふさわしい桜の香り。煎茶より穏やかなほうじ茶のカフェインで体を目覚めさせながら、優しい甘さが心を落ち着かせてくれます。
⑨お茶料理が楽しめる朝食ビュッフェ
ホテル滞在のお楽しみのひとつが朝食。1階の日本茶カフェでいただく朝食メニューも、お茶尽くしの内容です。約30種類の料理のうち、7品が日替わりのお茶料理とお茶スイーツ。茶葉を練り込んだ「お茶ソーセージ」や、食感が楽しい「ほうじ茶たまごふわふわ」、抹茶とほうじ茶から選べるプリンなどが並びます。チェックアウトタイムが12時とゆっくりできるのもうれしく、ブランチ感覚でゆっくり味わい、食後は部屋に帰ってリラックスタイムを過ごすことができました。
1階の日本茶カフェで味わうビュッフェスタイルの朝食と、春の訪れを感じさせてくれる「お目覚めドリンク」(左下)。zoom
1階の日本茶カフェで味わうビュッフェスタイルの朝食と、春の訪れを感じさせてくれる「お目覚めドリンク」(左下)。
“最高の睡眠”を体験するスリープツーリズムは、贅沢な旅のスタイルとして注目度大!
今回の滞在はぐっすり眠って心地よい目覚めを実感できただけでなく、普段生活の中での睡眠スタイルや環境を見直すきっかけにもなりました。スリープツーリズムが注目されている背景には、現代人の深刻な睡眠不足があるのだそう。なかでも日本人の睡眠時間が世界的にみても短いことはよく知られています。睡眠不足が続くと昼間のパフォーマンスが低下するだけでなく、せっかく旅行へ出かけても心から楽しめなくなってしまう可能性も。「眠るために旅する」スリープツーリズムは今、もっとも贅沢な旅のスタイルといえるかもしれません。
宿泊のほか、1階の日本茶カフェ「チャヤ1899東京」はランチやティータイムの利用にも便利。zoom
宿泊のほか、1階の日本茶カフェ「チャヤ1899東京」はランチやティータイムの利用にも便利。
◆ホテル1899東京
東京都港区新橋6-4-1
☎03-3432-1899
「お茶と眠りのめぐりステイ―1899 スリープ ジャーニー―」
期間:2026年4月30日(木)まで ※予約は4月29日まで
料金:1泊朝食付き、1名32,500円~
https://1899.jp/hotels/tokyo/
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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