2025年7月26日(土)から8月9日(水)、清里高原の萌木の村で「清里フィールドバレエ」が開催される。長年継続して開催されている、日本では数少ない野外バレエ公演で、今年は36回目。今回の演目は「シンデレラ」と「ジゼル」の2作に加え、古典バレエの名場面や現代作品などが楽しめる「Field GALA 2025」という3つのプログラムが用意されている。また、昨年に引き続きフィールドバレエ公演期間中は八ヶ岳エリアでバレエ関連の展示やイベントが楽しめる「バレエウイークin八ヶ岳」も開催される。今回の公演の見どころについて、フィールドバレエに携わってきたバレエ・シャンブルウエストの今村博明総監督の談話を交えながら紹介しよう。(文章中敬称略)
さて、気になる演目だが、2025年はA「シンデレラ」全幕、B「ジゼル」全幕、C「Field GALA 2025」の3種と盛りだくさん。「シンデレラ」「ジゼル」はシャンブルウエストで上演されている人気の演目を、フィールドバレエの野外舞台を生かした形に構成して上演する。「『シンデレラ』はディズニーのアニメなどでもよく知られている物語で、お子さまにも親しみやすい作品として選んだ」と今村総監督。フィールドバレエ名物の打ち上げ花火や、ダンサーが客席に降りての演出があるのも楽しみだ。
日程中日に組まれるCプログラム「Field GALA 2025」にも注目だ。
「シルビア」はシャンブルウエストが拠点を置く八王子市の「八王子ユースオーケストラ」と共演した際に上演した演目でフィールドバレエでは初登場。ギリシャ神話世界をテーマとした古典バレエのひとつで、「ドリーブの音楽がとても美しい。コールドバレエやパ・ド・ドゥなど名場面を集めた『シルビア組曲』といえる構成となっているので、初めて見る人にも、バレエファンの方々にも楽しんでいただけるだろう」。
「Un Poema de Amor」は「ジゼル」でゲスト出演する新国立劇場バレエ団の福岡雄大がシャンブルウエストのために振付したオリジナル作品で、2024年秋のバレエ団第100回定期公演で上演された。グレゴリオ聖歌と現代音楽を用いたコンテンポラリーバレエで、今回は野外用にアレンジしなおしての上演となる。「福岡さんがとても意欲的につくってくださり、シャンブルウエストの新しい魅力を引き出してくれた作品。野外ではどのような演出になるか、私もとても楽しみにしている」と今村総監督もうれしそうに語る。