旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2022年9月30日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

「大塚モツパクツアー」で下町グルメと都電の街を楽しみ尽くす! ~OMOホッピングの旅 #04「OMO5(おもふぁいぶ)東京大塚」~

低カロリーでコラーゲンたっぷりのモツ料理を味わうツアーは、“モツ初心者”の女性にこそおすすめしたい。zoom
低カロリーでコラーゲンたっぷりのモツ料理を味わうツアーは、“モツ初心者”の女性にこそおすすめしたい。
一気に秋が深まって、街歩きが気持ちよく楽しい季節になりました。食欲の秋に、下町グルメの代表のひとつ「モツ料理」を楽しむ旅はいかがでしょうか。
そもそもモツ(ホルモン)とは、鶏・牛・豚などの正肉(胸肉、ササミ、ヒレ、ロースなど)以外のすべての部位のこと。けれども部位と名前が一致しなかったり、特徴がイマイチよくわからないという人も多いはず。そんな時におすすめなのが、「OMO5(おもふぁいぶ) 東京大塚 by 星野リゾート」の「大塚モツパクツアー」です。

OMOブランドの先駆け的存在は、下町情緒あふれる大塚のランドマーク
星野リゾートが手掛けるOMOブランドは、『眠るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市ホテル』がコンセプト。カジュアルに滞在を楽しめるうえ、「OMOレンジャー」と呼ばれるスタッフが自らの好奇心とフットワークを駆使して集めてきた街の情報をもとに、旅の楽しみ方を伝授してくれるのが魅力です。
畳のスペースで寛げる客室「やぐらルーム」と、リモートワークにも便利なパブリックスペース「 OMOベース」。朝食からバータイムまで使える「OMOカフェ」では、6種類から選べる朝食「OMOrning(オモーニング)リゾット」を。zoom
畳のスペースで寛げる客室「やぐらルーム」と、リモートワークにも便利なパブリックスペース「 OMOベース」。朝食からバータイムまで使える「OMOカフェ」では、6種類から選べる朝食「OMOrning(オモーニング)リゾット」を。
北海道から沖縄まで、いまや全国に11施設を展開するOMOブランドのなかで、第2号として2018年5月にオープンしたのが「OMO5 東京大塚」。いわば先駆け的存在でもあるホテルがこの秋、期間限定で開催しているのが「大塚モツパクツアー」です。下町の雰囲気が色濃く残る大塚は居酒屋が多くあることで知られ、焼き物や煮込みなどのモツ料理の名店にも事欠きません。OMOレンジャーの案内でその名店をはしごし、お店の人と交流しながら絶品モツ料理を味わえる、ほかではなかなか体験できないツアーなのです。

モツのあれこれを知る「モツレッスン」からスタート
ツアー前に参加したいのが、モツを愛するOMOレンジャーによる約15分間の「モツレッスン」。モツの各部位の呼び方、美味しい食べ方に加え、ホテルの周辺にある地元・大塚のおすすめ店を紹介。クイズコーナーではモツに関する豆知識のほか、名物店主の人柄までも披露され、店を訪ねる前から常連のような気持ちになってしまいます。

大塚の街に夕闇が迫り始めたころ、OMOレンジャーの案内でいよいよ「モツパクツアー」に出発。ツアーでは、人気のモツ料理店2店を巡ります。この日、1軒目に訪れた「ホルモンかみふく」は、芝浦直送の新鮮なモツを七輪焼きで味わえる店。ツアー限定の盛合せセットが用意されているほか、追加でそのほかの希少部位やモツ煮み、鍋料理などを注文することもできます。
居酒屋好きにはたまらない名店ぞろいの大塚で1軒目に訪ねた「ホルモンかみふく」。スタッフと店主の笑顔から仲良しぶりがわかる。zoom
居酒屋好きにはたまらない名店ぞろいの大塚で1軒目に訪ねた「ホルモンかみふく」。スタッフと店主の笑顔から仲良しぶりがわかる。
2軒目に訪れたのは、「やきとん富久晴」。焼き場を囲む台形のカウンターだけのこじんまりとした店で、炭火の煙で燻された天井や柱がなんともいい雰囲気を醸します。店の創業は1947(昭和22)年。大塚の居酒屋のなかでも老舗として知られ、親子二代にわたって通うお客さんも多いのだとか。おひとりの女性、出張族らしき男性もいて、みなさんサクッと飲んで、食べて帰っていく、東京の下町らしい粋な楽しみ方をしているのが印象的でした。
2軒目に訪れた「やきとん富久晴」は、3代目の店主兄弟が営む店。おひとりでも、初めてでも、気軽に暖簾をくぐって入れる。zoom
2軒目に訪れた「やきとん富久晴」は、3代目の店主兄弟が営む店。おひとりでも、初めてでも、気軽に暖簾をくぐって入れる。
ツアーで訪れる店はその日によって変わり、モツ刺しや魚のモツである白子やあん肝を楽しめる店を案内してもらえることも。大塚の街を知り尽くし、店主とも仲良しのOMOレンジャーが一緒だから、“モツ初心者”の私も気軽に店主さんに話しかけ、店の歴史や料理についていろいろ教えてもらうことができました。

◆大塚モツパクツアー
期間: 2022年11月30日まで実施中
時間: 17:45~20:00
料金: 1名1,000円(税込み、飲食代別)
予約: 公式サイトにて前日まで受け付け
定員: 1組(1~3名)限定
※宿泊者対象、アルコールを提供する飲食店へ案内するため、未成年のみの参加は不可。

モツ焼きの煙に燻された後は、「モツケア」と下町の銭湯でさっぱり!
モツ料理を楽しんだ後の「モツケアサポート」もポイントです。自分自身のモツ(内臓)を労わる、乳酸菌ドリンクのプレゼント付き。ついつい食べ過ぎても、これで安心ですね。

ツアー終了は夜8時ごろ。まだまだ宵の口です。飲み足りなければさらにはしご酒を続けるもよし。胃袋に余裕があれば、〆のラーメンを食べに行くのもいいでしょう。お腹いっぱいでいい気分になった私は、近所に銭湯があると聞き、腹ごなしの散歩を兼ねて訪れてみることにしました。
ホテルから大塚駅を挟んで徒歩数分の場所にある「大塚記念湯」は、1926(昭和元)年の創業。脱衣場の天上の大宇宙画が特徴です。たっぷりのお湯が張られた浴槽に、手足を伸ばして浸かる気分は格別。湯上りのお約束にコーヒー牛乳でのどを潤し、心地よい夜風に吹かれながら夜の街をぶらぶら歩き、ホテルに帰り着きました。
夜風に吹かれ、街歩きもかねて出かけるのが楽しい。「大塚記念湯」の入浴券付き「下町大塚銭湯プラン」とセットで楽しんで。zoom
夜風に吹かれ、街歩きもかねて出かけるのが楽しい。「大塚記念湯」の入浴券付き「下町大塚銭湯プラン」とセットで楽しんで。
都電の街で、“にわか撮り鉄”になる
下町情緒とともに都電の街としても知られている大塚。翌日は、毎朝開催されているガイドツアー「都電を見つけるお散歩」に参加してみました。街を知り尽くしたスタッフが、東京都内で唯一残る路面電車・都電荒川線と大塚の街の歴史を紹介しながら、とっておきのビュースポットへと案内してくれる内容です。改札がない都電・大塚駅では、ホームも歩道代わり。電車に乗らなくても行き来できます。商店街では老舗和菓子店「千成もなか」に立ち寄り、焼き立て熱々の和風パンケーキを味わったり、氏神様として地元の人から親しまれている「天祖神社」にお参りしたり。夜とはまた異なる風景と商店街の人々との触れ合いからは、地元の人も旅行者も分け隔てなく受け入れてくれる、この街の懐の深さを知ることができました。さらに、開業から5年目を迎えた「OMO5 東京大塚」が大塚の街に馴染み、OMOレンジャーをはじめとしたスタッフが、この街を深く愛していることも伝わってきました。
総支配人・渡邉萌美さんの案内で「都電を見つけるお散歩」へ。「千成もなか」の焼き立て和風パンケーキを味わった後、「天祖神社」へお参り。zoom
総支配人・渡邉萌美さんの案内で「都電を見つけるお散歩」へ。「千成もなか」の焼き立て和風パンケーキを味わった後、「天祖神社」へお参り。
◆下町の雰囲気が残る大塚で、都電を見つけるお散歩
集合時間: 11:00から約1時間
定員: 1名より実施、10名まで
ガイド料金: 無料(飲食費別途、1人100円程度)
予約: ツアー前日の22:00まで(空きがあれば当日参加可能)

路面電車が走るレトロな街並みに活気あふれる商店街、夜の居酒屋巡りも楽しみな大塚は、旅行客にとってはもちろん、東京に暮らしていても滞在してじっくりと楽しんでみたい魅力にあふれています。旅人目線で見る東京の下町には、いつもと違うワクワク感がいっぱい。思い立ってふらりと出かける旅にもおすすめです。

●OMO5(おもふぁいぶ) 東京大塚 by 星野リゾート

東京都豊島区北大塚2-26-1
TEL 0570-073-099(OMO予約センター 受付時間9:30~18:00)
CHECK IN 15:00/OUT 11:00
宿泊料金:16,000円~(1室あたり/税込み・食事別)
https://omo-hotels.com/otsuka/
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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