旅の扉

  • 【連載コラム】ヘルシー目線でアジアの旅をスナップ!
  • 2021年12月16日更新
Asian Wellness Journey アジアン・ウェルネス・ジャーニー
ライター・エディター:河辺さや香

茨城県の奥久慈で、季節を感じるサイクリング旅②【グルメ編】

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前回の【絶景編】に引き続き、今回は「奥久慈里山ヒルクライムルート」をサイクリングして見つけた、絶品グルメを紹介します。

 

※【絶景編】に引き続き、距離は「道の駅奥久慈だいご」を起点としています。

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[奥久慈グルメ1]市場に出回らない希少なりんごに出合える

豊田りんご園

起点から約9.9km(約50分)




奥久慈はりんごの名産地。でも、実際に食べたことがある人は少ないのではないでしょうか?それもそのはず、ほとんど市場に出回らないからです。希少な品種も多く、お目当てに訪れるファンもいるとか。

大子町では、現在約60軒の農家が栽培に取り組み、街全体で70品種ものりんごを作っています。りんご狩りを楽しめる観光果樹園も多く、今回訪れた「豊田りんご園」もそのひとつ。大子町のりんご園では一番の規模です。

筆者は地元の方におすすめをお聞きして、「高徳(こうとく)」という小玉の品種をもぎ取りました。小さいながらも蜜がたっぷり入っていて濃厚な味。あまりに人気で、生産量が追いつかないとのことで、今回手にできたのはラッキーとしか言いようがありません。

採ったりんごは品種ごとに計量して購入するシステムです。

 

豊田りんご園

https://www.ibaraki-shokusai.net/seisan/?id=3970

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[奥久慈グルメ2]理想郷の清流に棲む川魚を、すぐその場で!

平林釣り堀

起点から約18km(約1時間30分)




大子那須線から細い林道に入り3kmほど進んだところにあるのが、養魚場の「平林釣り堀」。緑と清流に囲まれた環境はまるで理想郷のようで、自ずと期待値が高まります。

広々とした場内にはニジマスや岩魚が活き活きと泳いでいました。実際に自分で釣った魚を地元の味わうこともできるそうですが、今回筆者はお店の方に用意していただいた新鮮なニジマスを賞味しました。

炭火でじっくり焼いたニジマスは、ふくよかで身がやわらかく、まさに絶品!この環境でしか食べられない奇跡と、自然の恵みに感謝です。道中は少々ハードですが、わざわざ行く価値アリですよ!

 

平林釣り堀

茨城県久慈郡大子町上野宮2537

TEL0295-77-0118

10001600 不定休

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[奥久慈グルメ3]こんにゃくの概念が覆される!?奥久慈こんにゃく

こんにゃく関所

起点から約4.8km(約25分)




奥久慈産の芋と、袋田のおいしい水で作られた「奥久慈こんにゃく」も名物の一つです。かつて江戸時代には、水戸藩の専売品として藩の財政を支えていたとか。

実際に奥久慈での食事の際に、刺身こんにゃくをいただく機会が多くありました。こんにゃくといえばそこそこ弾力があるもの、というイメージしかなかった私は、まるでイカのお刺身のようなトロトロ食感にびっくり!お店によって舌触りに微妙な違いがあるので、いろいろ食べ比べてみるのも醍醐味です。

 

豊富な種類のこんにゃくを扱っているのが、その名も「こんにゃく関所」。おなじみの白滝から、味付けこんにゃくまで、目移りするほどたくさんありました。ちなみにこの地方ならではの「凍みこんにゃく」とは、冬の寒さを利用してこんにゃくを凍らせ、乾燥させる工程を何度も繰り返して製造されるもの。奥久慈伝統の特産品です。

 

こんにゃく関所

http://konnyaku-sekisyo.com/

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[奥久慈グルメ4・5]日本を代表する地鶏・奥久慈しゃも

奥久慈しゃもめし(デリカショップ久慈屋)

起点から約1km5分)

 

食事酒楼 一会

起点から4km15分)




雄大な自然と清らかな水に恵まれた野性的な飼育環境で、100日以上かけて大切に育てられるという奥久慈しゃも。引き締まった肉質と、奥深いうま味が特長で、日本を代表する地鶏として名を馳せています。

 

グルメ3で紹介したそばの他、この地域では親子丼やカレー、すき鍋など、様々な奥久慈しゃも料理が楽しめます。その中でもぜひサイクリング途中に絶景を見ながら食べていただきたいのが、「奥久慈しゃもめし」。奥久慈しゃものむね肉をふんだんに使ったお弁当です。

 

甘辛いタレに漬けこまれたしゃもの照り焼きだけでも十分満足感がありますが、なんと嬉しいことに五目ご飯の中にもしゃもが入っているんです。筆者は、このお弁当にありついた竜神大吊橋までの坂道で少々体力を消耗していたので、うれしいパワージャージ飯になりました。

 

デリカショップ久慈屋

https://www.ibaraki-shokusai.net/products?id=29

※「奥久慈しゃもめし」は2個から前日の予約が必要。

 

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もう1品ぜひ紹介したいのが、奥久慈の厳選食材を使用する「食事酒楼 一会」で食べられる「奥久慈軍鶏つけそば」(990円)。濃いめのつけダレにしゃものうま味が合わさって、そばの味をより一層引き立てます。ちなみに、付け合せの刺身こんにゃく(グルメ4で詳しく紹介)も自家製というこだわりでした。



食事酒楼 一会

http://www.daigo-ichie.com/

 



いかがだったでしょうか。サイクリング旅の良さは、道中の景色や空気感を、360度で体感できることです。奥久慈のサイクリング旅は、見どころもグルメも多く、1日があっという間に過ぎ去った印象でした。自転車で坂道を登ればその分エネルギーが消費されるので、罪悪感なくグルメを堪能できますし、何よりも体を動かした後の食事は格別!きっと車移動では体験できない味わいを楽しむことができるでしょう。

なお、エリアには袋田温泉などの温泉地もあるので、疲れた体はぜひそちらで癒やしてください。

 

 

奥久慈里山ヒルクライムルート

https://ringringroad.com/okukuji/


ライター・エディター:河辺さや香
出版社勤務、北京・上海・シンガポールでの生活を経て、現在は東京を拠点にフリーランスとして活動中。アジア女性ならではのヘルシー&ビューティーなライフスタイルに関心を持ち、漢方養生指導士(漢方スタイリスト)や養生薬膳アドバイザー、他にジュニア野菜ソムリエの資格も持つ。各媒体に旅、食、料理、健康にまつわるトピックスを執筆中。“アジアを旅するライターユニット”Tom☆Yam(http://www.team-tomyam.com/)のメンバー。
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