オペレッタ『こうもり』初演150周年
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2024年03月20日公開

エリア:ヨーロッパ  > オーストリア / ジャンル:アート・カルチャー・歴史・ミュージック , 

オーストリア政府観光局によると、ワルツ王ヨハン・シュトラウス2世のオペレッタ『こうもり(Die Fledermaus)』が1874年4月5日にアン・デア・ウィーン劇場で初演されてから今年で150周年を迎える。

『こうもり』はオペレッタの最高傑作として、現在も特に大晦日や年始に上演されている。オペレッタ『こうもり』の初演当時、1825年生まれのヨハン・シュトラウス2世は48歳。当代最高のスター作曲家として名声を馳せており、一説にはこの作品を6週間で書き上げたと言われている。

オペレッタはオペラとは異なり、セリフと華やかな踊りが含まれる。シャレた会話や政治風刺が笑いを誘い、結末もほとんどハッピーエンド。現在、オペラとバレエを公演するウィーン国立歌劇場で観られる唯一のオペレッタはこの『こうもり』で、大晦日と年始に上演される。オペレッタの殿堂、ウィーン・フォルクスオーパーでは年末年始の他に音楽シーズン中にも聴くことができる。

『こうもり』がなぜ年末年始の定番演目なのかというと、それは物語の設定が大晦日と元旦であるからである。そしてその魅力は、やはりヨハン・シュトラウス2世の親しみやすいメロディもさることながら、本音と建前を使い分けるウィーンっ子の人間臭さが色濃く出ているところだろうか。喜劇だが、明るいだけでなくセンチメンタルでもあり、ウィンナーワルツだけでなくダイナミックなハンガリーの民俗音楽が現れるのも魅力である。

本場のオーストリアで観るおすすめの場所は、オペレッタの殿堂「フォルクスオーパー (Volksoper Wien) 」。フォルクスオーパーの歌手は歌唱・舞踊・演技の三拍子が揃っているので、ストーリーが途切れず世界観に没頭できる。また、世界最高レベルのオペラ劇場「ウィーン国立歌劇場 (Wiener Staatsoper) 」で年末年始にかかる唯一のオペレッタ作品。こちらでは歌手の朗々とした歌声を堪能できる。

2024年『こうもり』が上演される日程
ウィーン・フォルクスオーパー:
2024年1月1日、20日、2月29日、4月5日、19日、5月7日、6月13日、23日、12月31日(2公演)
ウィーン国立歌劇場:
2024年1月1日、3日、6日、12月31日

『こうもり』のあらすじと作品を何倍も楽しむ方法、そして作品が誕生した1874年の時代背景は、オーストリア政府観光局の公式サイトにアクセスして是非読んでもらいたい。
https://www.austria.info/jp/service-and-facts/about-austria/anniversary-year/operetta-bat-150th-years

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