ウェールズの郷土料理ウェルシュ・レアビット
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2017年04月12日公開

エリア:ヨーロッパ  > イギリス(英国) / ジャンル:観光情報・観光局・現地便り , グルメ・スイーツ , 

ウェールズ政府主催「不思議の国 ウェールズ」のイベントに参加した。一般的にウェールズの食文化にはあまり馴染みはないかもしれないが、ウェールズの伝統料理「ウェルシュ・レアビット」の紹介や、ウェールズ産チーズの試食、ウェールズ産ビールやワインの試飲が行われ、日本人にも好まれる豊かな食文化があることを実感することができた。

ウェルシュ・レアビットとは、チーズにビールや調味料を加えたレアビットソースをトーストにのせたシンプルな料理だが、色々な調理方法があるそうだ。英国人にとってウェルシュ・レアビットは日本の“おにぎり”のような存在。今回のイベントでは、駐日英国大使館エグゼクティブシェフのフレデリック・ウォルター氏と、同大使館のシェフの吉田龍貴氏がウェルシュ・レアビットの作り方の実演をしてくれた。詳しい作り方を知りたい方は英国大使館シェフがクックパッドにレシピを公開している。
https://cookpad.com/recipe/4198092

ウェルシュ・レアビットの歴史は長い。諸説あるが、1500年頃、貧しい農家ではうさぎの肉が高価なため手に入れることは困難で、チーズをトーストの上にのせて食べたとされている。1725年にウェールズで知られ始め、1785年にはレストランで提供を始めて広まっていった。「レアビット」とはうさぎの「ラビット」がなまったものだと言われている。

ウェールズには世界遺産も多く、景色が素晴らしい場所が多い。また、宮崎駿監督作品「天空の城ラピュタ」のモデルとなったポウィス城は有名だ。イベントでは、英国菓子研究家の佐古玉緒さんがウェールズへの“体験”への旅を紹介してくれた。美しい山の景色が堪能できるスノードン山(1,085m)へのハイキング、クッキングセンター「Bodnant Welsh Food Centre」での料理教室、「Tu Hwnt I’r Bont Tearoom」の伝統菓子など、地元ならではの魅力的な食文化と伝統が伝わってくる。

牧草が多いウェールズでは、本当に美味しい乳製品が多い。とくにチーズの種類が豊富で、ウェールズのチーズを食べたらその美味しさに驚く。そして、英国最古のラガーであり、あのタイタニック号でも飲まれていたウェールズ産ビール「レクサムラガー(Wrexham Lager)」は、さわやかなホップのアロマとハチミツを思わせる甘い香りが特徴。ウェルシュ・レアビットとの相性も抜群だろう。

ウェールズの国旗には赤い竜が描かれている。その背景の緑と白は、ウェールズのもう一つの象徴であるリーキ(西洋ねぎ)。ねぎは日本人にとっても欠かせない食材だが、ウェルシュ・レアビットに青ねぎを刻んでふりかけて食べてみたいと思った。

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