旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2017年3月31日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

本格的なティー・ハウスがお目見えしたキャセイパシフィック航空「ザ・ピア」ビジネスクラスラウンジ

広々としたフード・ホールzoom
広々としたフード・ホール

昨年リニューアルした香港国際空港内キャセイパシフィックのビジネスクラスラウンジ「ザ・ピア」
出国手続きを済ませてピープルムーバーに乗り、ひとつ目で降ります。
63番のゲート付近には「ザ・ピア」ファーストクラスラウンジがあり、ビジネスクラスラウンジはその先の65番ゲート付近にあります。
総面積3306㎡、550席の広々としたラウンジですが、キャセイパシフィックでは、ここを大きく「ファスト」と「スロー」の2つのシーンに分けた過ごし方を提唱しており、香港を象徴する街並みの空間を演出していると説明しています。

「フード・ホール」は洋食を中心に、サラダやチーズ、サーモンなどの前菜、ガーリックの効いたマッシュポテト、濃厚なビーフシチューなどのホットミールなどが並びます。フルーツに加え、デザート系ではフルーツタルトやチーズケーキ、マンゴープリン、杏仁豆腐など本格的なスイーツも多数用意されており、甘党には嬉しい限り。とろけるようなマンゴープリンは特におすすめです。

前菜からデザートまで充実の品揃えzoom
前菜からデザートまで充実の品揃え

入り口には独立したコーヒー・カートもあり、バリスタが挽きたてのillyのコーヒーを淹れてくれるサービスもあります。
奥に進むとバーがあり、数多くの洋酒、ワイン、スピリッツ、中国酒などが揃っており、その場でカクテルなども作ってくれます。

又、次のコーナーにはキャセイパシフィック・ラウンジではお馴染みの「ザ・ヌードル・バー」もあります。人気の担担麵、ワンタン麺などの4種のオリジナル麺だけでなく、ブッフェ形式の点心なども楽しめるようになっています。

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「ザ・ヌードル・バー」(左)と案内してくれたKARENさん

活気ある「ザ・ヌードル・バー」の先には、一転して落ち着いた雰囲気の空間が広がっています。「ザ・ピア」ビジネスクラスラウンジだけで提供されている「ティー・ハウス」です。
イギリスの高級紅茶ブランド”JING TEA”の茶葉を、常時11種類用意しており、香りを試しながら好きな茶葉を選ぶことができます。

専門スタッフが目の前で用意してくれたお茶を、砂時計を見ながらゆっくり抽出するのを待っているのは、「ザ・ピア」ビジネスクラスラウンジならではの贅沢な過ごし方です。お茶と一緒に楽しむスイーツの用意もありました。

「ザ・ピア」ビジネスラウンジだけで楽しめるティー・ハウスzoom
「ザ・ピア」ビジネスラウンジだけで楽しめるティー・ハウス

シャワースイートには、14室ものシャワールームが用意されています。バスアメニティは、キャセイパシフィック長距離路線のファーストクラスのアメニティにも導入されているオーストラリアの人気ブランドAesop(イソップ)。搭乗前にシャワーを浴びてさっぱりできるのは嬉しい限りです。 

シャワーの後は、最奥の静かで照明の絞られたリラクゼーションルームへ。布張りの低いソファとフットレストが用意されたリラクゼーションルームは、パーテーションで仕切られており、周りを気にせずにゆったりとくつろぐことができます。

全身が休まる静かなリラクゼーションルームzoom
全身が休まる静かなリラクゼーションルーム

空港ランプサイドにあたる「スロー」側では、様々なスタイルで休息する場所として静かな環境が造られています。
ガラス窓に面してたくさんのソファなどが並び、ランプ内に駐機する航空機や、着陸する航空機を見ながらくつろぐことができます。観葉植物が多くあり、人の流れを極力遮断し、出発前の慌しい環境を落ち着きのあるものに変えてくれています。上質な自然素材がふんだんに使われた空間は、そこにいるだけで休まります。

全てのコーナーのランプサイドが「スロー」です。お気に入りのコーナーで飲食が済めば静かな「スロー」へ移ればいい訳で、旅客の動きを考え抜いた構造になっています。フード ⇒ バー ⇒ スローでもいいし、ヌードル ⇒ ティー ⇒ スローなど思いのまま。

また出発まで仕事をしたい人にもしっかり場所を提供しています。
受付を進んで、「スロー」の流れに入る横に「ビューロー」と呼ばれる空間があります。窓がなく仕事に集中できる上に、iMacやプリンターが置かれた落ち着きのあるビジネスコーナーになっています。

「スロー」では航空機を眺めてゆっくりできますzoom
「スロー」では航空機を眺めてゆっくりできます

どのような上級クラスの旅のスタイルの人にでも極上の癒しを提供してくれるラウンジ。香港国際空港にあるキャセイパシフィックの5つのラウンジの中でも、優れた場所として記憶に残ります。香港の街並みを演出とのことですが、ラグジュアリーなホテルの中庭を歩いているような気分と置き換えることのできる快適な場所。案内してくれたKARENさんをはじめ、スタッフのみなさんの笑顔が印象的でした。

キャセイパシフィック航空 ウェブサイト
⇒ www.cathaypacific.co.jp

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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