旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2024年3月20日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

ブリスベン空港でホテルから飛行機スポッティング

イビス ブリスベンエアポートのスカイ ラウンジから空港を見たところzoom
イビス ブリスベンエアポートのスカイ ラウンジから空港を見たところ

空港敷地内にあるホテル

オーストリアのクイーンズランド州は、オーストラリアの航空史には欠かせない場所のひとつです。州都の街ブリスベン空港にも、航空機にまつわるホテルや、展示があります。奥地ロングリーチにはカンタス航空創業の地があることから、オーストラリア民間航空発祥地と言ってもいいでしょう。

 

ブリスベン空港は1988年に開港し、敷地面積はオーストラリアで最大の2,700ヘクタールあります。南北に長く、北に国内線、南に国際線ターミナルビルがあります。今回、泊まったのは、国内線ターミナルビルの前にある「イビスブリスベン エアポート」です。

 

モートン湾に面した空港は、西のブリスベン市内へ20㎞圏内で観光スポットへのアクセスが簡単です。街の喧騒を避けて、到着後すぐに荷物を置いて行動開始するのもいい考えです。

 
国内線ターミナルビルからは243室の大型ホテルは目立って見えており、迷うことはありません。

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イビス ブリスベン エアポートの入り口付近

飛行機ファン向けパッケージ

飛行機好きには、このホテルでの楽しみがあります。四方が空港の敷地であるこのホテルは、飛行機ファンの為に「プレーンスポッターズパッケージ」を用意しており、スタンダードルームでの一晩の宿泊、2人分の朝食、観察用双眼鏡 2 組、12時以降のレイトチェックアウト、飛行機情報ファクトシート、最上階スカイラウンジ滞在権1 時間分が含まれています。

 

スカイ ラウンジからの眺めがこのパッケージのハイライトとも呼べるもので、絶景のラウンジのテラス部分で撮影が楽しめるのは、とても楽しい経験です。

 

今回、このパッケージを予約してみました。午後2時開始のチェックインを待って、部屋に入ります。パッケージならではの東側に位置する国内線ターミナルビルが目の前の絶好のロケーションです。南側には、国際線のターミナルビルや管制塔が見えています。パッケージの双眼鏡は、紙製のオペラグラスですが、眺めるだけならこれで十分です。

 

この空港をメインに使用する、カンタス航空や、バージンオーストラリア航空、アライアンス航空、Rexなどのエアラインがひっきりなしに飛びかいます。滑走路01Rを離着陸する航空機もどんどん姿を現します。

 

部屋からの撮影も楽しいのですが、陽の出ているうちに屋上スカイ ラウンジを目指します。

部屋と部屋からの眺め ロビーの様子zoom
部屋と部屋からの眺め ロビーの様子

スカイ ラウンジへ

フロントにラウンジへ行きたいと伝えると、ラウンジへの案内のみ係員が付き添ってくれました。

 

隣接して建つプルマンホテルが視野に入る以外はほぼ300度程度の視野で空港の敷地が見えています。部屋から見えていなかった西側滑走路や、東西滑走路を結ぶアクセス誘導路が雄大に目の前に広がります。

 

ここでは、フライトレーダー24アプリを活用し、飛行機を追ってみました。熱中していると1時間は結構早く過ぎていきます。

 

長くカメラのファインダーを覗いていると、お気に入りの光景に出会えるもの。今回は、01R滑走路の延長線上で離陸機が浮き上がるあたりで構えていると、奥のフィッシャーマン島のブリスベン港に停泊するコンテナ船にコンテナを積み込むガントリークレーンと機体とのコラボレーションする光景を見付けました。

ラウンジから飛行機を狙うzoom
ラウンジから飛行機を狙う

キングスフォード・スミス記念碑へ

一旦ホテルを出て、ブリスベン空港のホームページの「探検する」項目で見付けた場所に向かいます。国内線のターミナルビルから国際線へ、ターミナル連絡バスに乗って行ってみます。国際線ターミナルビルを出てエアポートドライブを目指し5分ほど歩くと、「キングスフォードスミスメモリアル」が出現します。

 

この記念碑は、米国からオーストラリアへの初の太平洋横断飛行に加え、オーストラリア本土の初の無着陸横断、そしてオーストラリアとニュージーランド間の初の飛行を成功させたことで最もよく知られている、オーストラリアの飛行士チャールズ卿に捧げられています。

 

独立した建物の中には、キングスフォード・スミスがタスマン横断飛行に使用した飛行機フォッカーFVIIB「サザンクロス」が保存されており、ブリスベン空港はこの重要な遺産を管理しています。ガラス張りの建物は、誰でも接近して24時間無料で中の機体を眺めることができます。

 

ターミナルビルからも比較的近く、飛行機ファンなら訪れるべき場所です。

キングスフォートド・スミス メモリアルに出向くzoom
キングスフォートド・スミス メモリアルに出向く

ホテルの朝

東向きの部屋から朝日が昇ると、国内線ターミナルビルにも陽が差します。天気のいい日には、飛行機の見える中で朝のマジックアワーを楽しむことが出来ます。これは贅沢な経験でした。

早朝の部屋から空港を眺めるzoom
早朝の部屋から空港を眺める

朝食会場へ

朝陽が差し込むイビス ブリスベン エアポートの 1 階にある「クリブ アイランドビーチ クラブ」では、素敵な時間を過ごすことができます。活気に満ちたビーチクラブ スタイルのビストロで、陽気なカリブの音楽が聞こえてきそうな環境です。朝の5時半から朝食ブッフェが用意されているのは空港らしくていいですね。

 

エッグステーションでは、ポーチド・ボイル・マフィン・スクランブルの4つのスタイルの卵料理をさっと作ってくれます。天気の良い日には、テラスに出てみることもオススメです。

 

部屋に戻って、引き続き飛行機ウォッチングをするのも楽しい時間です。現在、ブリスベン空港は日本の成田との間にカンタス航空とジェットスター航空がそれぞれ毎日1便づつ運航しています。

 

気候の温暖なクイーンズランド州に行ってみましょう。

 

取材協力:クイーンズランド州政府観光局 ⇒ https://www.queensland.com/jp/ja/home

     カンタス航空 ⇒ https://www.qantas.com/jp/ja.html

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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