2022年秋のカナダへの旅は、モントリオールを起点に旅の半ばでケベックシティに向かうスケジュールにしました。モントリオールは成田国際空港からエアカナダ直行便が就航しており、12時間後には北米のパリと言われるこの街に到着します。ホテルには到着後と出発前に滞在しており、特徴ある2つのホテルをご紹介します。
フェアモントホテル
世界的ホテルチェーンのアコーホテルズのブランドでフェアモントホテルがあります。1907年の誕生から100年を超えるラグジュアリーのブランドで磨きをかけてきました。モントリオールでは、過日崩御された英国王室エリザベス女王の名前を冠した「フェアモント・ザ・クイーンエリザベス」と名乗り、1960年代に建てられたクラシックな5つ星ホテルで、2017年7月には大規模な改修を終えて生まれ変わりました。
街の中心部に位置し、ビジネスとショッピングの要衝に建ちます。1969年にはビートルズのジョンレノンとオノヨーコがこのホテルの一室で反戦のベッドインパフォーマンスをしたことはつとに有名です。歴史の一場面に立ち会ったことのある一流ホテルです。
ジョンレノンが泊まった部屋も特別なスイートとして宿泊が可能で、館内にはケベックなどカナダの有名なアーティスト37名による123点の作品が飾られ、さながら博物館のようなホテルです。
VIAレールのモントリオール中央駅とメトロのボナベンチャー駅に直結しており、空港からであれば、747というエクスプレスバスの停留所もそばにありアクセスは申し分ありません。
部屋の様子
宿泊した29㎡のデラックスビュールームからは、マリー・レーヌ・デュ・モンド大聖堂の緑の屋根が美しく見えています。観光地では、普段見上げるだけの聖堂を見下ろす眺望の貴重さは隣接するホテルならではであり、静謐な佇まいはずっと見ていたくなる神々しさです。大聖堂前のルネ・レベスク通りがまっすぐ街を貫いている様子も視界に入り、洗練された都会の景色はモントリオールの滞在をより充実したものにしてくれます。
ホテルの売店は画一的な品揃えと思いがちですが、ここは違います。マルシェ・アーティザンといい、サンドイッチ・ペストリー・ピザを楽しむことのできるグルメカウンターがありちょっと豪華なサラダやワインやおつまみも充実しています。ブティックセレクションでは地元の高品質な特産品を購入することができるので、おしゃれなお土産を捜すのにピッタリの場所です。
レストランは
ロゼリス・レストランは一階で大聖堂に面する落ち着いた場所に位置しており、朝食を摂ることができます。カナディアンブッフェとともに、軽めのコンチネンタルとカナディアンブレックファーストも用意されており、バゲットで選んだクロワッサンの多層生地が焼き加減も程よくパリパリという噛み応えも充分に感じられ、朝から嬉しい食事になりました。
ここでは、オープンキッチンになっており、多くのシェフが活発に調理する様子を見ることができます。朝からシェフがキリッとした動きで働く姿は見ていて気持ちのいいものです。
巨大な地下街に直結
ホテルの特徴は、地下でモントリオール中央駅やプラス・ヴィル・マリーショッピングセンター(PVM)に繋がっているところです。モントリオール地下街はアンダーグラウンドシティとして称されており世界一の広さとして有名です。その中でも中心地に位置するPVMはショッピングの代表格のような場所です。思い立った時にいつでも気軽に買い物や食事に出ることができます。
シェラトンホテル
モントリオールの2泊目はマリオットグループの「ル・センター・シェラトン・モントリオール・ホテル」です。4つ星ホテルで、前泊と同じルネ・レベスク通り沿いで700m西側にあり、37階建ての近代的な高層ホテルです。
クラブラウンジへのアクセスのある高層階のキングベッドルームに泊まりました。ホテルから西側の眺望があり、視界にはモンロイヤル公園の緑や、セントローレンス川を遠望できる部屋です。展望台に行かずしても部屋からの都会と自然の調和した眺望を観ながら気分よく過ごせます。
ベッドサイドにコンセントのあるホテルは多くなりましたが、他にも部屋の中心に電動で上下する丸テーブルの中心部にコンセント4か所とUSBも備えられており、仕事をするには最高の環境です。
シェラトンクラブ
最上階となる37階のクラブラウンジは、いくつかのスペースにわかれて広々としており、大きな窓からの眺望も相まって、ゆったりと過ごすことができます。
平日06:30~22:00(土日07:00~)に利用することができ、終日のスナックとソフトドリンクのサービスに加え、朝は朝食タイム、夕刻はカクテルタイムに設定されています。Wi-Fiもありますので、ここで仕事するにもいい環境です。
朝はゆったりとした室内でブッフェをゆっくり楽しむことができます。セントローレンス川方面から朝陽があがり、何とも美しい光景を見せてくれています。夕刻には、きらめく夜景を楽しみながら好みのカクテルをオーダーすることができます。
付帯設備
時間に余裕があるのなら、24時間営業のフィットネスセンターに行く方法もあります。宿泊者なら誰でも利用することができて、ウェイトトレーニング機器、エリプティカルマシン、フリーウェイト、ローイングマシン、強度機器、トレッドミル、ウェイトマシンを使うことができます。
他にも朝6時から22時まで利用できる室内温水プールや、「スタジオ・プレシュラット」と言うマッサージスタジオなどの設備があります。
モントリオールで充実の滞在を約束できる2つのホテルはいかがでしょうか。紅葉の名所のモントランブランやケベックシティへ向かう足がかりとなる場所。フランス語の飛び交う街中で素敵な建物を見て少しゆっくりしてみるのもいい過ごし方です。
取材協力:ツーリズム・モントリオール ⇒ https://www.mtl.org/en