旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルエディターの旅コラム
  • 2013年2月1日更新
世界で一番好きな場所
Editor:スミタナオコ

昼とは別の顔 夜の海をカヤックで探検!

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夜の海って怖いですよね。昼間は真っ青な水が、夜はすっかり黒く、一寸先が見渡せない。子供の頃忍び込んだ学校の夜のプールの水も、昼間と全く違って怖かった。だけど、プールならおおかたは予想範囲内。一方、夜の海は、何がでてくるか分からないという漠然とした恐怖があります。太陽の届かない夜、そこで活動する生物たちが頼りにするのは、おそらく視力ではなく、聴力。もしも視力に頼って生きているとすれば、暗闇でも獲物を捕らえられるよう、人間よりもずっと発達した視力をもっているはず。そんな我々の持つ能力とは全く別の感覚の生き物たちが活躍する世界。一方でそんな恐怖心とともに、好奇心がかき立てられるのもまた事実です。

そんな好奇心を満たしてくれるのが、「パラオ・プランテーション・リゾート」が開催している「ナイトツアー」。エンジン付きのカヌーで遊覧する「ナイトマングローブカヌー」と、自分で漕ぐ「ナイトシーカヤック」の2種類を催行しているのですが、せっかくならば、自分の力で海を体験したいと、ナイトシーカヤックに参加させてもらいました。

その日は、ちょうど満月の2日前。ダイビング目的でパラオを訪れる者にとって、月の満ち欠けはとても重要です。例えば、マンタは、満月、新月近くになると捕食行動を見せます。通常は、クリーニングステーションで悠々と泳ぐマンタも、捕食のときは一心不乱。ぐるぐるとまわりながらプランクトンを食べるマンタの姿は圧巻です。また、春と秋の新月前には、イレズミフエダイの大群が現れます。普段は深海にいるイレズミフエダイが産卵のため大集合。その数1万匹以上と言われます。そしてそれを狙って現れるのがブルーシャークが猛烈にイレズミフエダイにアタック。海上からは一見穏やかに見える海も、海中では月の満ち欠けに合わせて、大変なことになっているのです。

おそらく、人間も同じ生物の端くれとして、なにかしら、月の満ち欠けを感じる力は残っているでしょう。昔ある女性誌で、新月から満月に向かう頃は、太りやすくなるとか書いてあったような気が。真偽は置いておいて、もし日程の調整がきくようなら、パラオの旅行スケジュールを、月の満ち欠けに合わせてみるのも一興です。

この日のカヌーツアー出発時間は18時。潮の満ち引きによって、その日の出発時間は異なります。ホテルの敷地内にあるカヌー乗り場に降りていくと、既にガイドさんはスタンバイOK。参加者が揃ったところで、簡単な講習と、ライフジャケットをつけて早速出発です。

既に日はとっぷりとくれ、頭上にはほんの少し欠けた大きな月。周囲のマングローブ林はすっかり影だけになり、静かな水路を、ガイドさんもつランタンの明かりを頼りに進んでいきます。時折、虫や鳥の声、そして、急に侵入してきた我々の姿に驚いた水中の生物が、身を翻して逃げるときにたてる、ぴちゃり、という水音。昼間とは違い、些細な物音に敏感になります。
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5分ほど漕いだところで、いきなり視界が開け、海に出ました。
そのときの開放感といったら!
虚空にぽかりと浮かぶ月の灯りは想像よりも遙かに明るくて、景色をはっきりと照らしだす。だけど、その明るさは優しくて、色彩は穏やかで、私の色覚を無理に働かせることはしません。そういえば、どこかで満月の明るさは太陽の43万分の1という話を聞いたことがあります。そんな中、深々と黒い水を湛えた海にたゆたえば、行ったことはないけれど「宇宙空間にいるようだ」と表現したくなる気持ちも分かります。

突然、肌に細かな水しぶき。スコールの到来です。驚いて空を見上げると、少しの雲はあるものの、変わらずそこには満月。熱帯の気まぐれな天気もまた愉快。

30分ほど進むと、対岸の島に桟橋があり、そこでいったん休憩。カヌーを下りて、今度はスノーケリングタイムです。黒々とした水の中に思い切って飛び込むと、ガイドさんは、ほのかな桟橋の光さえも届かない暗い方へ暗い方へ。
どこに連れて行く気だろう・・・と不安になったところで、ふと自分の手を見ると、なんとキラキラ、キラキラ光っている!?

そう、夜光虫です。プランクトンの一種で、衝撃が加わると、ほのかに発光する、小さな生き物。気がつくとフィンを蹴る足も、私が動くたびにキラっと小さな光に包まれます。まるでそれは星屑のよう。あまりに美しくて、なんども、なんども腕を揺らし、光に包まれてみます。

月夜の海は、海底までほんのり明るくて、蟹やシャコ貝の姿を見ることができます。一方、新月の夜は、空一面に星が瞬き、その無数の星は圧倒的だということ。どちらも魅力的ですね。このナイトツアーは毎日開催されていますが、満月・新月当日を含め、前後2日に参加した方にはスペシャルプレゼントも用意しているとか。ぜひ、月の満ち欠けを気にとめて、パラオを訪れてみてください。

問合せ:パラオ・プランテーション・リゾート
Editor:スミタナオコ
大学在学中から海外を旅し、そのまま旅行ガイドブックの編集を仕事に。その後、ライフスタイル紙のライター、編集を経て、現在はウェブサイトのコンテンツ制作などに携わる。趣味はダイビング、ハイキング、キャンプ、ビール造りなど。今年はカヌーを始めたい!
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