一般的な理解としてブドウ栽培に適した環境は、日照時間が長く、寒暖差があり、降雨量が少ないイメージがある。その地形や土壌、気候風土を最大限理解した上で、どの品種が適しているかなど科学的な研究も必要不可欠であろう。今回、マウイ・ワインのジョー・ヘーゲル氏(Mr. Joe Hegele)に話を伺うことができた。「ウルパラクアは海抜約600mに位置している。この標高と日照時間、そして風が吹く立地の中で、このウルパラクアの土地に適したブドウの品種を探すために様々な試みを行ったため、ワイン作りまでに時間がかかったけど、ようやく、シラー、マルベック、グルナッシュ、シュナンブラン、ヴィオニエなどの6種類のブドウがうまく成長することがわかったんだ。」
ハワイには「パイナップルワイン」があることを耳にしたことがあるだろう。マウイ・ワインでは、ブドウの木々が生長して収穫ができるまでの期間、マウイ島で作られていたパイナップルを利用してワインを造り始めた。1977年に最初のパイナップルワイン「マウイブラン」がデビューし、その評判も上々であった。現在もハワイのワインというとパイナップルワインをイメージする日本人も多い。そして1984年、悲願だったハワイで初となるブドウを使ったスパークリングワイン「Maui Brut Blanc de Noir」を発表した。