ISによるとされるテロや、クーデター未遂で観光に影響が出ているといわれるトルコですが、実際はどうなのでしょうか。
イスタンブール アタチュルク国際空港にあるターキッシュ エアラインズ本社にて、メディアを前に会長のイルケル・アイジュ氏の会見が開かれ、同社の将来展開を中心に、安全対策についても話がありました。
欧州の空港別旅客数は、長らくロンドン・ヒースロー、パリ・シャルル・ド・ゴール、フランクフルトの順位でした。それが昨年2015年の総旅客数で、イスタンブール・アタチュルク空港は、フランクフルトを抜いて6,100万人の第3位に。
イスタンブールでは、現在新空港を建設中で、2018年2月には、現在の空港から完全移転の予定になっています。当初は9,000万人の利用者数を見込み、将来的には1億5,000万人が利用できる空港になるとのことで、数年のうちに欧州1位のヒースロー空港の旅客数をも捉える事を目標にしています。
テロに対する安全対策として、空港ではIATAのセキュリティレベルを完全に維持し、搭乗者だけでなく、送迎も含めた敷地内に入るすべての人間に対して保安検査を行うダブルセキュリティ対応を実施しています。
トルコでは現在、国を挙げてテロ対策に取り組んでおり、安心して訪れて貰える環境を整えています。
空港だけでなく人気観光地のトプカプ宮殿の入口でもエックス線検査が行われており、バザールやブルーモスクでも、金属探知機による検査が行われていました。
自動小銃を持った警官の姿を何度も見かけ、緊張感の中にも心強さと安心感を感じ、街は平穏を取り戻しているように見えました。
7月15日に起こったクーデター未遂事件により、トルコ国民の愛国の意識は更に高まったといいます。
街にはトルコ国旗が多く掲げられ、ターキッシュ エアラインズの本社にも巨大な国旗が掲揚されていました。
本社のロビーには、過去からの使用航空機のモデルが多く展示されていました。過去に展開していたファーストクラスの座席も見掛けます。
ここに来れば、ターキッシュ エアラインズの歴史に触れることができます。
過去を振り返りつつ、未来への挑戦を続けていこうと決意を新たにする場所として活用されているように思えました。
ターキッシュ エアラインズは、今年もSkytrax社の「ベストエアラインヨーロッパ」賞を受賞し、6年連続獲得の栄誉となります。
アジアも含めた世界に展開する空港ラウンジの増設や、アジアの中では中国、韓国、日本の客室乗務員を新規採用していくとのこと。
116か国291都市の294空港に就航する同社のネットワークは、今後も拡大を続け、南米コロンビアのボゴダ、ベネズエラのカラカス、キューバのハバナなどへの就航が予定されています。
「Widen Your World」=「世界を広げよう」のキャッチフレーズそのままに、路線を拡大しています。
アジア・極東地区セールス担当副社長のハルン・バシュトゥルク氏からは、囲み取材の中で日本線の現状に触れ、羽田空港への関心は高いものの、現状の深夜枠ではトルコ発を深夜未明の時間に設定せざるを得なく、引き続き可能性を探っているとの発言もありました。
多くのテロの標的となり、イギリスのEU離脱で揺れる欧州。
その中で、地位固めに動くトルコ。
ターキッシュ エアラインズは、EUの加盟を熱望するトルコのフラッグキャリアとして、国の勢いをそのまま体現しているように思えました。
ターキッシュエアラインズ HPはこちら ⇒ https://p.turkishairlines.com/