フランス、憧れの世界遺産モン・サン・ミッシェル。大潮の満潮時は海に浮かぶ孤島になり、それ以外の時も通常は橋を渡って行きますが、潮が引いている間は干潟を歩けるってご存知でしたか？

昔、現在のように橋（その前は堤防道路）ができる前は、潮が引いて陸続きになるのを待ってモン・サン・ミッシェルに向かいました。モン・サン・ミッシェル湾の潮の満ち引きは世界でも有数の速さで、馬のギャロップと同じ速度といわれたほどです。そのため、かつてはモン・サン・ミッシェルへの巡礼は命がけ。実際に干潟を渡る多くの巡礼者たちが命を落としました。

今日では、専門ガイドの案内で干潟を歩くことができます。勝手に歩くことは禁止されています。この干潟には「流砂」という底なし沼のような深みがあり、安全上の理由から、専門ガイドの安全な引率が必要なためです。

素足で干潟に一歩足を踏み入れると、不思議な感覚が待っています。表層には粘土に近い砂、その下にはたくさんの水を含んだ泥水があるために、ちょっと変わった歩き心地を体感できるのです。
干潟ツアーは所要時間3時間。サン・マロ湾に浮かぶ小さな孤島まで徒歩で往復約6kmをウォーキングします。

パリから行くなら、モン・サン・ミッシェルに1泊するのがおすすめです。修道院をはじめ島内の観光と干潟ウォーキングの両方を楽しめる上、夜景も見られます。大潮に近い日にちであれば、モン・サン・ミッシェルが島であることを実感できる風景にも出会えることでしょう。

海に浮かぶ「ほぼ孤島」の姿と夜景も楽しめる
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