グアムの「SMS コーモランⅡ」沈没後100年記念平和式典
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2017年03月 3日公開

エリア:ミクロネシア  > グアム / ジャンル:観光情報・観光局・現地便り , 

グアムの沈船ダイビングの人気スポットとして知られているドイツ船「SMS コーモラン Ⅱ」の沈没後100年を記念し、4月7日にアプラ湾とハガニアの海軍墓地で平和記念式典が開催される。また、グアムミュージアムや太平洋戦争記念館ビジターセンターでは、その歴史の講演や展示など行うほか、特典付きのスペシャルダイビングパッケージも販売する。

SMS コーモラン Ⅱが世界で最もユニークなダイビングスポットになった経緯はこうだ。同船は、1914年12月に太平洋の敵を避け、石炭の補給のためにグアムに寄航。当時、まだアメリカは第一次世界大戦に参戦しておらず、グアムの軍総督は燃料補給を拒否したものの、その船員の上陸を許可した。同船と乗組員は、アメリカが正式に第一次世界大戦に参戦するまで2年半に渡りグアムに滞在し、現地の人々とも親交を深めた。そして1917年4月7日、ドイツの対戦国となったアメリカとグアムの軍総督は、ツックシュベルト船長にコーモランを降伏するように命じた。そうと気付かず、補給品を載せた補給船がコーモラン号に戻ろうとした時、アメリカ海兵隊員が船首に発砲。これが第一次世界大戦におけるアメリカの最初の公式発砲となった。

ツックシュベルト船長は、降伏することよりも自ら船を沈めることを決意。以来26年間、同船は海底に静かに横たわっていた。1943年8月27日、第2次世界大戦の最中、アメリカの潜水艦は日本の貨物船「東海丸」を撃沈。偶然にも水深120フィートに横たわっていたSMS コーモラン Ⅱの上に重なるように沈んだ。かくしてアプラ湾には、世界で唯一2つの大戦の沈没船が同じ場所に沈んでいる珍しいダイビングスポットとなった。

詳細:グアム政府観光局公式ウェブサイト(英語)
http://www.visitguam.com/smscormoranguam/

【お問い合わせ】

risvel facebook