グリーンの渦がお皿やボウルの縁で踊るオーストリア伝統の陶器
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2016年10月17日公開

エリア:ヨーロッパ  > オーストリア  > その他のオーストラリアの都市 / ジャンル:アート・カルチャー・歴史・ミュージック , ショッピング・お土産 , 

日本ではグムンデン焼き、グムンドナー陶器などとも言われている「グムンデン陶器」の代表的なデザイン「ゲフラムテ(Grüngeflammt)」は、とても可愛らしく、もっとも人気のある商品。この白地に緑の太い線の渦巻きの図柄は、シンプルでモダンな印象があるが、17世紀以来この地域に伝わる伝統的な図柄である。そのため、お皿やカップ、花瓶、オーブンのタイルなどを優雅に飾ってきた。このデザインによってグムンデン陶器は、オーストリア・ハンガリー帝国の皇室全体の御用達陶器としての地位を獲得した。

古典的なデザインのゲフラムテの次に人気があるのが、花のデザインの「シュトロイブルーメン」と、牡鹿の絵柄の「ヒルシェン」。この牡鹿デザインの色彩設計を緑でも赤でもなく、エレガントなグレーに変えるだけで、お皿に繊細に描かれた牡鹿の絵柄に命が吹き込まれ、その表情に変化を与える。

グムンデン陶器は、オーストリア人の約9割がグムンデン陶器を知っており、なんとオーストリアの家庭の50%が少なくとも1つのグムンデン陶器を所有しているほどメジャーな存在である。1日の生産量は約5,000個。生産量のうち25%が日本、米国、イタリア、フランス、英国、スイスなどに輸出されている。300年以上に渡り、オーストリアの陶器界をリードしてきたグムンデン陶器は、国際的にも非常に高い評価を受けている。

グムンデン陶器は、食器洗い機で使えたり、とても丈夫なため電子レンジの使用にも適していたり、その美しさが長く保たれるため、レストランやホテルから高い需要がある。製品は一つ一つ手作りで作られており、出荷されるまでに、型打ち、釉薬付け、絵付け、窯焼き、品質検査などを含めた60もの異なる工程を担当する職人たちの手を経て完成する。

手作りのため、グムンデン陶器はすべてがそれぞれ唯一の作品。グムンデン陶器工房を訪れれば、ガイド付きツアーを実施している。原料から完成品に至るまで、作業別に製作ラインを説明付きで見学することができる。見学は最低5名以上の団体から可能。入場料は1人5ユーロ。工房ショップではグムンデン陶器も購入できる。

グムンデン陶器 Gmundner Keramik
http://www.gmundner.at

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