ウイスキーブームの果てに行き着くシングルモルト
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2017年01月20日公開

エリア:ヨーロッパ  > イギリス(英国) / ジャンル:グルメ・スイーツ , 

ハイボールやケイブルグラムなどのウイスキーベースのカクテルを楽しむことが定着しているが、嗜好品として最終的に行き着くのはウイスキーブームのベースとなっているウイスキー本来の個性の違いを楽しむ飲み方かもしれない。

シングルモルトって? シングルモルトウイスキーは、一つの蒸留所で作られたモルトウイスキーだけを瓶詰めしたもの。日本酒の地酒が酒蔵ごとに味が違うように、シングルモルトも蒸留所ごとに非常に豊かな個性を持つ。各蒸溜所で作られるシングルモルトウイスキーには、「仕込み水の違い」「製造方法の違い」「樽の違い」「自然風土の違い」などによって特徴がはっきりとわかれ、ワインに引けを取らないほど多種多様な風味を持つ。

日本産のウイスキーにも単一の蒸留所で瓶詰めされているものがある。サントリー山崎蒸留所の「山崎」や白州蒸留所の「白州」、2014年9月から2015年3月まで放送されたNHK連続テレビ小説「マッサン」で話題となったニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝が設立した北海道の余市蒸留所の「余市」や宮城峡蒸留所の「宮城峡」などだ。

本場のスコッチ・ウイスキーは規則によって細かく定義されている。大麦麦芽(英語でモルト)のみを使用したウイスキーをモルトウイスキーと呼び、シングルが意味するものは単一の蒸溜所のみで作られたウイスキーを瓶詰めしたものとして定義されている。さらに一つの樽から作られたモルトウイスキーを取り出してそのまま瓶詰めしたものをシングルカスクと呼ぶ。

スコッチ・ウイスキーは、3年以上の熟成期間が法定されている。樽によって味が異なり、2014年現在スコットランドに139ヵ所(モルトウイスキー129ヵ所、グレン・ウイスキー10ヵ所)あるウイスキー蒸留所にはそれぞれ番号があり、樽ごとにも番号がある。以前スコッチ・ウイスキーを試飲する機会があったが、蒸留所番号、樽番号、ウイスキー製造地域、熟成期間、アルコール度数が表記されていた。

ウイスキーを深く知りたいのであれば、雑誌PENの2014年11月15日号の特集「愛すべきは、ウイスキー」はオススメの一冊。また、スコットランドのモルトウイスキーについて書いたコラムはこちらから → http://www.risvel.com/column/145

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