旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2018年8月7日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

バンコクでスパ三昧! バンコク・マリオット・マーキス・クイーンズパーク ~ノックスクート&ノックエアで、タイは自由自在≪第4回≫

バンコクステイの目的はスパ。180分のシグネチャー・トリートメントを体験。(Photo by Bangkok Marriott Marquis Queen's Park)zoom
バンコクステイの目的はスパ。180分のシグネチャー・トリートメントを体験。(Photo by Bangkok Marriott Marquis Queen's Park)
LCCで行くタイのおひとりリゾート旅、乗り継ぎのバンコクでは「バンコク・マリオット・マーキス・クイーンズパーク(Bangkok Marriott Marquis Queen's Park)」に1泊し、スパ三昧の1日を過ごしました。無理をすればプーケット滞在2泊3日で帰ってくることも可能でしたが、せっかくバンコクを経由するのだから、以前から気になっていたホテルのスパを利用してみることとしたのです。

タイの歴史とモダンが融合した五つ星ホテル
世界127カ国に6,500以上の宿泊施設を擁するマリオット・インターナショナルのなかで、マーキス・ブランドはニューヨーク、マイアミ、ドバイ、アトランタ、シカゴなど数カ所のみ。アジア地区ではこのバンコクが初進出になります。
バンコク最大の客室数を誇るランドマーク・ホテルとして注目度が急上昇中。zoom
バンコク最大の客室数を誇るランドマーク・ホテルとして注目度が急上昇中。
客室数1,000室以上を誇り、レストランなどの施設が充実していること、そしてビジネスにもリゾートにも使えることがマーキス・ブランドの条件。バンコクでもタイ料理、日本食をはじめとした9カ所のレストラン、スパ、24時間使えるフィットネスジムなど、宿泊だけでなく食事やビジネスミーティング、宴会などの需要も大きく、プロンポンエリアのランドマーク的存在です。

180分のフルトリートメントで全身ツルピカに!
今回、バンコク滞在の目的は、タイ料理でもお買い物でもなく、マリオットのシグネチャー・スパ「クアン・スパ(Quan Spa) 」。メニューもいちばん贅沢な180分の「シグネチャー・トリートメント」です。じつをいうと、初めはいくらなんでも180分は長すぎると思い、120分のコースを予定していたのですが、レセプショニストの、
「絶対、気に入るはず。後悔はさせないから!」
のひとことを信じ、思い切って体験してみることにしました。
スパには10室のトリートメントルームのほか、日本式のお風呂を備えた部屋も。(Photo by Bangkok Marriott Marquis Queen's Park)zoom
スパには10室のトリートメントルームのほか、日本式のお風呂を備えた部屋も。(Photo by Bangkok Marriott Marquis Queen's Park)
コースの内容をご紹介すると……
花びら入りのフットバスで足を温め、全身を軽くほぐした後は、スクラブ入りのハチミツで全身くまなくクレンジング。シャワーを浴びてマッサージタイムとなります。
「ずいぶん、肩と背中が張っていますね」
「これだけ硬いと、月1回はトリートメントが必要ですよ」
時々、そんな感じのことを英語で言われた気がしますが、途中からは断片的に記憶が途切れ、やがて深~い夢の中。
「Excuse me, madam」
とささやくような声で起こされ、時計を見ると確かに3時間が経過していました。あの、夢のような時間。あのままもう1~2時間、トリートメントに身をゆだねていたかったな。今、思い起こしてもうっとりします。そして、何年振りかに肩こり状態から解放された快感! レセプショニストの言葉は、間違いではありませんでした。

リゾートとローカルタウン、両方の気分を味わえる
ホテルがあるのは、バンコク市内を網羅する高架鉄道BTS(スカイトレイン)のプロンポン駅から徒歩7~8分のロケーション。オフィス街、大型ショッピングセンターも隣接するエリアです。また、ホテルの目の前の通りは、ローカルの商店街といった趣で、レストラン、カフェ、コンビニから、ちょっと怪しい感じのお土産物屋が並びます。ところが、ホテルの敷地内に一歩足を踏み入れると表の喧騒から隔絶された、五つ星ホテルのラグジュアリー空間が広がります。
都心とは思えないほど静かに過ごせるスイミングプール。(Photo by Bangkok Marriott Marquis Queen's Park)zoom
都心とは思えないほど静かに過ごせるスイミングプール。(Photo by Bangkok Marriott Marquis Queen's Park)
もともとここには「インペリアル・クイーンズパーク」という老舗ホテルがあり、2016年に2年をかけた全面改装を終え、マリオット・マーキスにリブランドされオープンしました。コンセプトは、「タイの伝統とモダンの融合」。最新設備を備えながら、随所にタイの歴史や文化を感じられます。
たとえば、床のカーペットはタイシルクの伝統的なパターンを図案化したもの、クッションなどのテキスタイルにはタイシルクを用い、客室の壁に描かれているのは、タイの神話からインスパイアされた女性とドレス。また、館内の随所にタイ王室ゆかりの品のレプリカも飾られています。
客室の壁のイラストは、タイの神話に登場する女性のドレスをイメージしたものだとか。ちょっとセクシーでドキッとしました。zoom
客室の壁のイラストは、タイの神話に登場する女性のドレスをイメージしたものだとか。ちょっとセクシーでドキッとしました。
隣接する公園はバンコク市民の憩いの場
都心の便利なロケーションにありながら、ホテルのすぐ隣に大きな公園があるのも魅力です。1周約800mのランニングコースがあるベンジャシリ公園とホテルは専用のエスカレーターでつながっていて、出入り口にはセキュリティが常駐しています。テニス・バスケット・バレーボールコートのほか、遊具や運動器具があり、売店も出店。朝夕はランニングや太極拳、ダンスの練習をするグループもいて、ローカルの日常を垣間見ることができます。公園を抜けるとBTSプロンポン駅への近道になるため常に人通りがあり、おひとりの散歩やランニングにも不安はありません。
ホテルに隣接するベンジャシリ公園は、東京でいうなら日比谷公園? 売店があり、夕方になると屋台が出店します。zoom
ホテルに隣接するベンジャシリ公園は、東京でいうなら日比谷公園? 売店があり、夕方になると屋台が出店します。
ひとり旅で初めてLCCを利用した今回のプーケット&バンコクの旅では、ほとんどホテルから出ることなくゆったりした時間を過ごし、ちょっと早い夏休みを満喫しました。旅行費用を安くあげられるだけでなく、ホテルをランクアップしたりスパに回すことができるのもLCCの魅力。ひとりで旅するときはなるべく余計なストレスを減らしたいこともあり、これまで敬遠してきたLCCですが、使い方次第でかえって贅沢な旅を味わえることがわかりました。

●Bangkok Marriott Marquis Queen’s Park
199 Sukhumvit Soi 22, Sukhunmvit Rd.,
Klongton, Klongtoey, Bangkok 10110
bangkokmarriottmarquis.com

●協力:ノックスクート
www.nokscoot.com
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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