旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2018年4月13日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

関西空港からシドニーに飛び始めた「カンタス航空」で充実のサービスを体感!

シドニー空港で出発前のエアバスA330-300型zoom
シドニー空港で出発前のエアバスA330-300型

搭乗へ
エアバスA330-300型エコノミークラスの座席は2-4-2(後部5列は2-3-2)の配列で269席が並び、ヘッドレスト部分が可動するタイプ。カンタス航空33便シドニー発関西空港行きは昼間便なので、離陸後ずっと陽が出ています。機内安全ビデオがエンターテインメント画面で流れています。更に客室乗務員によるデモンストレーションが行なわれました。エコノミークラスの最後部コンパートメントでは、男性3人によるデモ。この様子は新鮮です。

機内安全ビデオに加えデモも行われますzoom
機内安全ビデオに加えデモも行われます

快適なシート
2014年に改装されたシートは機内エンターテインメントがタッチ式。画面にもシート番号が映し出されており、座り間違いがありません。USB端子があって、スマホの充電ができるのも便利。プログラムは映画、TV、ゲーム、音楽などが楽しめ、充実した時間を過ごせます。オンデマンドの映画は、手洗いに立ったりしても、画面上ですぐに途中から再生ができます。残りのフライト時間は常時表示されているので、あと何本映画が見られると判断ができるのは、有難い装備です。

エコノミークラスシート ヘッドレストはレザー製zoom
エコノミークラスシート ヘッドレストはレザー製

機内食に工夫あり
離陸するとほどなく昼食の時間です。配られたメニューは、メキシカンライスサラダ、バラマンディ、チーズラビオリの3種類からのチョイスが書かれています。メインディシュが載る小ぶりなトレーがあるだけで、全てのメニューがトレーの上にある機内食の概念が崩れます。実に合理的。ガーリックチャパタは紙ナプキンの上に。デザートのチョコレートムースはカップに入っていますのでテーブルの上へ。搭載重量の軽減と配膳下げの時間が短縮され効率的な運航に役立っています。ワインは、オーストラリアのスパークリングシャルドネピノノワールと赤白。3種のカクテルに6種のスピリッツ。オーストラリアビールにキリン一番搾りの搭載もあって充実のラインナップです。

トレイはメインだけに使われる省エネ系 チーズラビオリですzoom
トレイはメインだけに使われる省エネ系 チーズラビオリです

スナックも充実
フライトの間にはオーストラリアの「ワイス」のアイスクリームバーと「バイロンベイ」のクッキーが時間を空けて客室乗務員によって配られます。カンタス航空ではドリンクサービスも1.5時間以上の間隔は空けないと宣言しており、快適な時間を過ごせます。ギャレーを見てみると、リンゴやおかきのようなスナックとドリンクも用意されていました。到着前の軽食サービスでは点心の入った小さなボックスがサービスされ、最後まで充実の幸せなフライトを体験できました。

機内食サービス開始ですzoom
機内食サービス開始です

オーストラリアらしい航空会社
オーストラリアという国は、おおらかさと豊かさを兼ね備えた大国です。業務上で男女差や年齢差というものは存在しません。客室乗務員はサービスに適した人材であれば性別や年齢も関係なく採用され、自然に男女半々程度の構成になります。日本人からすると驚くべきことですが、定年というものが無く70歳以上で働く人もいるようです。

乗務は、長距離路線便でアサインされる4機種のうち、2機種づつの2グループにわかれます。これも、機種を固定すると安全装備の周知がより確実になるという考えのもとで行われています。スケジュール編成の柔軟性よりも、安全性を重視する姿勢です。

笑顔の客室乗務員 右のリエンジーさんはスリランカ出身で日本語堪能zoom
笑顔の客室乗務員 右のリエンジーさんはスリランカ出身で日本語堪能

安全の代名詞となったエアライン
機内食と安全性という二つの面でこだわりを見せるカンタス航空。間もなく100周年を迎えるこのエアラインは、ずっと進化を続けています。今後は、シドニー⇔ロンドン間という世界一の長距離路線の開設で話題を振りまいていきます。20時間を超えるフライトで、エコノミークラスのサービスを変えて行くのはカンタス航空かも知れません。

陽の落ちて間もない関西空港へフライトは向かっていきます。
関西圏でシドニー便は唯一カンタス航空のみ。関西人や関西空港への国内線の就航する日本各地の方のオーストラリアへの足として、この便は重宝することでしょう。

協力:カンタス航空 ⇒ https://www.qantas.com/jp/ja.html

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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