トラベルコラム

  • 【連載コラム】イッツ・ア・スモール・ワールド/行ってみたいなヨソの国
  • 2018年3月11日更新
夢想の旅人=マックロマンスが想い募らず、知らない国、まだ見ぬ土地。
プースカフェオーナー/DJ:マックロマンス

香港レポート vol.1 ”パンとコーヒー”

今回はちょっと趣向を変えて香港から近況レポート。(今、何故か僕は香港にいます。その経緯はまた別の機会にお話ししますね。)

香港に行くと何かにとり憑かれるという話を耳にしましたが、実際に訪れてみて、その意味がよく理解できました。「虚無」が憑依してくる感じ。体力も気力も持っていかれて何もやる気がおきません。

たぶん街がパワフルすぎるんだ。あと時間の流れが速いの。早回しのビデオの世界に足を踏み入れてしまったみたいな。自分もいちおう都会人の仲間ではあるのですけど、このスピード感は未体験。とてもついていけるものではありません。ああ、ゆるやかに流れる東京の「時間」がなつかしい。
PO'S Atelier HKzoom
PO'S Atelier HK
と、香港で僕のような突発性ホームシックにかかってしまった方にオススメのエリアをご紹介します。

”Po Hing Hong”とグーグルマップに入力してみてください。香港島の西側に位置するお洒落エリア、センスのよいファッションやアート関連の小さなお店が点在しているので、ただ散策するだけでも楽しいと思いますが、ここは時の流れ方が東京と同じスピードで気持ちがとても落ち着きます。

何てことない公園があって、通りをはさんだ角に小さなアートギャラリーのようなストイックな外観のお店を発見。のぞいてみると洒落たパン屋さんでした。ショーウインドーに並んでいるのは、粉や成形、発酵方法などに独自のこだわりが見られるTOKYO式(この呼び方には異論があると思いますがあくまでイメージとして捉えていただければ幸いです。)のパン。おとなりはこれまた東京でよく見かけるような独立系のスペシャリティコーヒーのお店。
Cupping Room Coffee Roasters HKzoom
Cupping Room Coffee Roasters HK
パンとコーヒーをテイクアウトして公園のベンチでもぐもぐやりながら木漏れ日を眺めているうちに敗北感に消沈していたトーキョー魂(何じゃそりゃ?)がむくむくと蘇ってきます。

もう大丈夫。さ、またカオスの中に飛び出そう!

「香港レポート」つづく
プースカフェオーナー/DJ:マックロマンス
マックロマンス:プースカフェ自由が丘(東京目黒区)オーナー。1965年東京生まれ。19歳で単身ロンドンに渡りプロミュージシャンとして活動。帰国後バーテンダーに転身し「酒と酒場と音楽」を軸に幅広いフィールドで多様なワークに携わる。現在はバービジネスの一線から退き、DJとして活動するほか、東京近郊で農園作りに着手するなど変幻自在に生活を謳歌している。近況はマックロマンスオフィシャルサイトで。
マックロマンスオフィシャルサイト http://macromance.com
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