マイケルジャクソンも泊まったホテル
欧州には伝統ある重厚なホテルが多くあります。その中でも、数多くのVIPが泊まることで華やかさを兼ね備えるのがドイツ ミュンヘンのバイエリッシャー ホフ。1897年に現在のフォルクハート一族の経営となり120年が経過しました。
過去には、マイケルジャクソンの定宿として名前が知られ、2015年のドイツサミットでは安倍総理の滞在先となりました。
ミュンヘン中央駅東側1キロの位置に佇み、ホテルの前に公園があってトラムが走る落ち着いた環境の中にあります。目を外にやれば聖母教会の時計塔と屋根が見えて欧州らしい伝統の街並みが広がります。
ドアマンに導かれて入ったロビーは決して広くはありませんが、シャンデリアが鈍く光り、歴史を感じさせます。奥に続くバーの広さは最初ここからではわかりませんでした。
趣向を凝らした多くの部屋
客室は7階までの340室。6階にはルーフテラスラウンジがあり、朝食会場にもなっています。7階にフィットネスクラブとブルースパラウンジ入口があります。ホテル内には5つのレストランと5つのバーがありお客様の要望に応えています。
部屋はモダンに改修された空間。洗面台にはロンドンのラグジュアリーライフスタイルを提唱する英国王室御用達ブランド「モルトンブラウン」のアメニティが並びます。
スタンダードルームにも浴槽があり、日本人には嬉しい配慮があります。
エアコンはデジタル表示のタッチ式になっており、使いやすくなっています。
特筆すべきは、真の静粛性。連泊した中で隣室の音が響いてくることが一度もありませんでした。
ダブルルームの中には、イギリスのデザイナー「ローラアシュレイ」監修の部屋もあり、華やかさの中に繊細な色遣いが心を休ませてくれます。
25㎡のシングルルームから、欧州最大で9つの部屋からなる585㎡ものプレジデンシャルスイートまで多彩です。
多彩なレストラン
朝食会場のルーフテラスラウンジは、明るい光の降り注ぐ場所。
冬場の遅い朝では徐々に明るくなる様子を眺めながらの食事を楽しめます。
席に着くと、コーヒーと紅茶の選択に加えて果肉の多いフレッシュオレンジジュースを勧めてくれます。勿論、プレッツェルを含めクロワッサンなどバゲットも豊富。フレッシュフルーツが多く、みずみずしさが身体を目覚めさせてくれます。
レストラン「ガーデン」は、カジュアルな中にも洗練された明るい光を取り入れた場所。GGG(ガーデン・ゴーズ・グリーン)と呼ばれるコンセプト・メニューがあり、洗練された低炭水化物料理を提供します。パンプキンスープに牛ほほ肉とシャーベットの添えられた梨のタルトはバランス良く、身体に沁み込みました。
レストラン「アテリアー」は、ミシュラン二つ星。
ヘッドシェフのジャン ハルドウィヒによるアートとも言える季節の料理が楽しめます。
ブルースパレストランは、スパ入口と同じ7階に位置します。
バーも併設され、ミュンヘン市街が一望できるロケーション。
スパ利用者が、施術後に気軽に利用できる設計になっています。
自慢のスパやプール
4つのフロアにわたる1,200㎡ものウェルネス施設は、ホテルの自慢です。
サンルーフのあるプール、サウナにスチームサウナ、サンルーム、テラス、フィットネススタジオを備えます。
クラッシックマッサージは、日本式指圧を取り入れたもの。30分の施術でもかなり身体がほぐれることを実感できます。背中への圧を感じながら、長距離フライトの疲れが飛んでいく気分でした。
その他、エンターテイメント施設としてシネマラウンジや喜劇場まで用意されており、ピアノバーとジャズクラブでは定期的に演奏会も開かれています。
フォルクハート家の経営するホテル
最後の夜の晩餐の時間には、オーナーのイネグリット・フォルクハート氏と挨拶する機会がありました。長身で優しい雰囲気の女性です。名刺交換しましたが、受け取った名刺には一切の肩書がありません。名門フォルクハート家は名前がブランドです。
多くの著名人が宿泊してきた伝統のホテル。
長く愛されるのにはそれなりの理由があります。泊まってみるとそれがわかるように思いました。
協力:ホテル バイエリッシャー ホフ ミュンヘン
⇒ http://www.bayerischerhof.de/en.html