多くの人が、海の美しさに惹かれてパラオに訪れるわけだから、今更パラオの海の美しさについて述べる必要もないだろう、と思っていたけれど、ある日、暇を見つけては世界中の海にダイビングに行く海マニアの友人が「北の果てにさ、それはもう、言葉に表せないくらい美しいビーチがあるんだ」と言うのです。「これまで様々なビーチをみてきたけれど、あれほど美しいところはそうなかった。夢に出てくる楽園のイメージそのものなんだよ」。
そこまで言われると、ぜひ見てみたくなるではありませんか。そのビーチがあるのは、カヤンゲル州。友人の言葉通り、パラオの北の果てにぽつんとある環礁です。
3つの無人島と1つの有人島からなる小さな州です。通常日本人観光局が滞在するのは、パラオで一番大きな島であるバベルダオブ島の左下にある、コロール島とマラカル島。ここにホテルやショップ、レストランなどが密集している他、パラオに訪れる観光客のほとんどが行く「ジェリーフィッシュレイク」や「ミルキーウェイ」も左下のロックアイランド周辺。また人気のダイビングスポット「ブルーコーナー」「ジャーマンチャネル」「ウーロンチャネル」なども、コロールから見て南西に固まっており、北部方面は、「秘境」と言っても過言ではないでしょう。さらに、この地を秘境たらしめているのは、コロールからは車と船を乗り継いで2時間半かかる上、しばしば海が荒れ、船を出すことがままならないからだとか。
今回はインパックツアーさんにお願いし、パラオの人でも訪れたことが少ないという、カヤンゲルアイランドのツアーに参加させてもらいました。