オランダと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、色とりどりに咲くチューリップ。
では花のシーズン前はどんな感じなのでしょうか。
今回はそんな冬のアムステルダムに出掛けてみました。
オランダは、歴史・芸術の街でもあります。日本人に特に人気の高い、フェルメールやレンブラント、ゴッホもオランダ出身の画家です。
普段は混んでいる美術館も冬の季節なら比較的空いています。
ファン・ゴッホ美術館
ファン・ゴッホ美術館は、200点以上もの油彩画を所蔵しているだけでなく、スケッチやゴッホ自身が書いた手紙なども多数展示されており、生前は1枚の絵しか売れなかったゴッホの壮絶な生涯をじっくりと感じることができます。また、日本の浮世絵に影響を受けていた頃の絵画も多数あり、ゴッホを今までよりもグッと近くに感じられました。
ゴッホ美術館には中庭の見えるちょっとお洒落なカフェもあります。セルフサービスのカフェですが、席数が多いので疲れた足を休めるには最適です。
カフェでゆっくりした後には、ミュージアムショップもお忘れなく。
ゴッホの作品を模したミッフィーのぬいぐるみや「種まく人」のスノードームなど、思わず笑ってしまうような物も多数あり、ここでお土産を選ぶのも楽しい時間です。
アムステルダム国立美術館
オランダ語ではライクスミュージアム。モナリザと並ぶ世界三大名画のひとつと言われるレンブラントの「夜警」を所蔵している美術館です。またレンブラントと並ぶ17世紀オランダ黄金時代の代表画家であるフェルメールの作品は世界で30数点しかないと言われており、ライクスミュージアムはそのうちの4点を所蔵しています。
日本に来る時には立ち止って観ることも困難な、人気の「牛乳を注ぐ女」も、ここでは独占状態で観ることができました。写真撮影もOKです!
他にもフランス・ハルスやフランダースの犬でお馴染みのルーベンスなど、名画がたくさん。非常に見応えのある美術館です。
アムステルダム市立美術館
ゴッホ美術館やライクスミュージアムのすぐ近くにあります。近大美術が中心ですが、セザンヌ、モネ、ピカソ、シャガールなどの作品も所蔵していますので、こちらも必見です!
美術館が集まるエリア、ミュージアム広場にはこんなスケート場ができていました。
ライクスミュージアムの人気作品のひとつ アーヴェルカンプの「スケーターのいる冬景色」を思い浮かべずにはいられません。
人気の撮影スポットにもなっている「I amsterdam」のオブジェの前でスケートができるなんて!まさにこの季節ならではの楽しみ方です。
スケート場の近くには、屋台がたくさん出ていて見ているだけでも楽しめます。
クリスマスマーケットを思わせるような可愛い雑貨の店や、美味しそうな食べ物の屋台。スケートの後には、こんな楽しい屋台でのランチはいかがですか。
カナルクルーズ
アムステルダムは水の都。街中に運河が張り巡らされています。街をもっと知るためにカナルクルーズもおすすめです。運河沿いには、アムステルダムの有名な観光スポットでもあるアンネ・フランクの家や北教会、マヘレの跳ね橋、レンガ造りの建物など歴史的な街並が見られます。
日本語のイヤホンもあるので、英語に自信がなくても大丈夫。途中、船長が「俺の友人がここの住人なんだ」とハウスボートを紹介したりするのも面白い経験。自身の足で歩いて見た景色とはまた違ったアムステルダムの街の雰囲気を感じることができます。
また短期間ではまわりきれなかった少し離れた場所も船で巡ることができました。クルーズではいくつもの橋の下を通過しますが、ぶつかってしまいそうな高さの橋げたも多く迫力があり、直角に方向転換する運転もちょっとした見ものです。
たくさん歩き回った後に、ちょっと1時間の休憩にもなりおすすめです。
I amsterdam city card
オランダの観光に便利なカードはいくつかありますが、今回はI amsterdam city card を使いました。日程を有効に使える時間制で24時間から96時間までの4種類があります。値段は54から87ユーロ。長いものがお得です。
国立美術館は割引のみでしたが、ゴッホ美術館、市立美術館は無料、1時間のカナルクルーズも無料でした。他にも40ヶ所以上の美術館、博物館、動物園、アトラクションなどを無料で利用することができます。
またパスの有効期間中、アムステルダム市内の公共交通機関 (トラム、地下鉄、バス路線) に乗り降り自由に乗車できます。
今回宿泊したのは空港から2駅のRAI駅でしたが、ここを拠点にアムステルダム中央駅までのメトロや美術館エリアの駅までのトラムも全て無料でした。
なによりも乗車券売り場に並ぶ必要がなく、直接乗り場に行ってカードをピッとかざすだけでしたので、移動中はかなり時間の節約になりました。
アムステルダムは非常にWi-Fi事情がいいので、時間があれば貰ったシティマップを見ながらI amsterdam city card で入れる近くの施設を探してみるのも、思わぬ発見がありそうです。
ヨーロッパの冬は極寒だと思われがちですが、アムステルダムはあまり雪も降らず、きちんと防寒して行けば、個人差もありますが、思ったより寒くなかったねという感想がほとんどではないでしょうか。
英エコノミスト誌により、交通、犯罪、テロの危険性、デジタル保護などを基準に世界の50都市を対象に行われる「世界安全な都市ランキング Safety Cities Index 2015 」では、もちろん東京は世界第1位でしたが、アムステルダムも第5位に選ばれています。
暖かい季節に比べて来訪者が少ない冬こそ、名画をじっくりと鑑賞できる絶好の機会です。冬のアムステルダムにもぜひ行ってみてください。
オランダ政府観光局サイト
⇒https://www.hollandflanders.jp/
I amsterdam city card案内(英語)
⇒http://www.iamsterdam.com/en/i-am/i-amsterdam-city-card