旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2016年12月19日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

香港航空ビジネスクラスのフルフラットで快適な空の旅を満喫!

香港国際空港を飛ぶ香港航空エアバスA330-300型機zoom
香港国際空港を飛ぶ香港航空エアバスA330-300型機

香港国際空港ターミナル1でチェックインを済ませると、23番ゲート付近のバウヒニアラウンジへの招待チケットが渡されます。
ラウンジのサインを見つけて出発階から降りると、ラウンジ業務を受託している各社の航空機モデルや飛行機のぬいぐるみが並んだショーケースがあり、目を楽しませてくれました。

通路をはさんで、左側にくつろぎのスペースがあり、その先は航空機の駐機するスポットが見えます。右側は飲食を提供するスペースで、解りやすい。

奥に進むと、PCの置かれたビジネスコーナーや、最奥には4つのベッドのあるサイレントスペースもあり、シャワーブースもあって500㎡のコンパクトな空間に120の座席がゆったりと配置されています。
スタッフも多く、案内も行き届いた非常に気持ちのいいサービスで迎えてくれます。

ラウンジ受付付近と食事提供部分zoom
ラウンジ受付付近と食事提供部分

ピープルムーバーで213番ゲートへ向かうと、昨年できたばかりの新しいサテライトに出ます。出発の40分前に始まった優先搭乗でゲートを通過し、ボーディングブリッジの一番前から乗り込みます。
運が良ければ、乗込む直前のドアの手前から、パイロットがコックピットで出発準備をしている様子をブリッジ越しに垣間見ることができます。

ドアの両側に客室乗務員が立って、笑顔で迎え入れてくれます。
最前部のコンパートメントには、1-2-1のフルフラットシートが全部で18席のビジネスクラス。4人の客室乗務員がサービスしてくれます。
座席は余裕のある配置のスタッガード。横にテーブルスペースのある構造で、他の乗客の動きに関わらず自由に出入りができます。
中央の2席の場合、2人で搭乗の際にはテーブルが外側にあるタイプを選ぶことにより距離が近くなり、1人の場合は、テーブルが中央部にある列を選べば、距離があって気になりません。
窓側席も、通路側にテーブルのある席と、窓側にテーブルのある席が交互に並びます。

搭乗後すぐに、グラスでのウェルカムドリンクのサービスがあり、お勧めされたシグネチャードリンクのバウヒニア ブロッサムを選びました。ピンクグァバとザクロを炭酸で割ったノンアルコールで、爽やかでフルーティ。
続いて温かいおしぼりのサービスがあり、日本語の新聞も手渡されました。
座席には、ミネラルウォーター、ヘッドセットとスリッパが置かれており、いつでも就寝できるように枕と掛け布団も用意されています。
周りの視線が気にならない空間になっており、搭乗後すぐにくつろぎの時間が始まりました。

シートベルトサインが消えると、早速メニューが配られます。ランチメニューの他にワインリストもありました。
食事の前には再びドリンクとナッツのサービスがあり、広々としたビジネスクラス独特の静かで落ち着いた時間が流れていきます。

ビジネスクラスのフルフルットシートzoom
ビジネスクラスのフルフルットシート

シャンパンは、フランスシャンパーニュのゴネ・メドヴィル・ブラン・ド・ノワール・プレミア・クリュで濃い辛口。白ワインは、シャルロッテ・ストリート・シャルドネ。赤ワインは、同スービニオンと東南オーストラリア産。他にウォッカやウィスキー、ビールなどもありました。

まずは前菜のマグロのサラダプレートと日本蕎麦。
前菜が下げられるとメインです。フランス田舎料理のコッコーヴァン、雄鶏の赤ワイン煮込み料理。鱈の西京焼き、海老の中華ソース掛けの3種類から選びます。
中華を選びましたが、海老は大ぶりでプリプリしており、甘辛いソースによく絡んでいました。
バケットは、レストランのように何種類も入ったバスケットの中から、好みの物をチョイスします。

食事がすべて下げられた後には、再び温かいおしぼりのサービスです。
食器は全て陶器で、おしぼり受けを含めどの器にも香港航空のロゴのバウヒニアの花が描かれていますので特別感があります。
デザートはフルーツかハーゲンダッツアイスクリームのチョイスができます。食事の最後にはおすすめされた香港スタイルのミルクティーを頼んでみました。
香りが高く、エバミルクが濃厚でホッとする甘さが広がっていきます。

前菜、メイン、デザートと続く機内食zoom
前菜、メイン、デザートと続く機内食

満足の食事が終ると、ビジネスクラスでは就寝時間にする人を多く見かけます。
フルフラット状態を試してみると、柔らかく大きな掛け布団が心地良く体を包んでくれるのを体感します。
短時間でもしっかり熟睡できるので気分はスッキリ一新。

客室責任者でシニアパーサーのエミリー・ラムさんは、13年のフライトキャリアがあり、香港ドラゴン航空、キャセイ航空などを経て、2010年から香港航空で乗務しています。

他社と比べての香港航空の良さを聞いてみると、新しいアイデアを取り込む革新性があること、クルー同士が、皆とても仲良く働いているところだそうです。
利用し易い運賃が多いので、もっと広まればいいと思っているということも話してくれました。
好きな路線は、札幌・千歳とオーストラリアのゴールドコースト。
10月10日開設の新路線ニュージーランドのオークランド線への乗務も期待しています。
既存路線では、1日4~5便のあるバンコクが気軽でお勧めだとか。

客室責任者のエミリーラムさん(左下)が持つのはシグニチャードリンクとミルクティーzoom
客室責任者のエミリーラムさん(左下)が持つのはシグニチャードリンクとミルクティー

ビジネスクラスコンパートメントの後ろには、ギャレーとバーカウンターがありました。
ロンドン線を飛んでいた時にオールビジネスクラスサービスを行っており、その当時の名残であるとのこと。このバーで歓談することで、長距離便の旅の疲れを癒していたのかと思うと、感慨深いものがあります。
ビジネスクラスの担当乗務員4人に集まって貰うと、バーカウンターで笑顔を見せてくれました。

香港航空の客室乗務員は、話していてこちらも楽しい気分になれます。香港のことをあまりご存じない日本のお客様に、街の魅力をたくさん話したいと語ってくれました。

在りし日のラウンジでビジネスクラス担当の客室乗務員zoom
在りし日のラウンジでビジネスクラス担当の客室乗務員

香港航空のビジネスクラスは、2016年12月現在、日本と香港の往復で62、000円からの運賃を提供しています。
後発のフルサービスのエアラインならではの工夫が随所に見られる快適なビジネスクラス。
香港らしいエアラインを謳っているだけあって、香港のコンシェルジュを目指そうと、客室乗務員は多くのお客様と話せる機会を楽しみにしています。

到着前には、再びドリンクサービスがあり、4時間あまりのビジネスクラスでのフライトの最後をゆっくりと味わい楽しみます。
機内に流れる爽やかな音楽に送られて飛行機を後にしました。

すぐそこに手の届く香港航空の憧れのビジネスクラスで、活気ある街香港へ出掛けてみませんか。

香港航空HP
⇒ http://www.hongkongairlines.com/ja_JP/homepage

香港航空10周年キャンペーンHP
⇒ https://hkairlines-10anniv.com/

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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