トラベル・ジャーナリストであり、リスヴェルでも連載コラムを寄稿してもらっている小野アムスデン道子さんが編集の、今年刊行の美術と旅行に関する旅ガイド2冊を紹介する。「ART+TRAVEL」に興味のある方は必見。（2冊ともメディアファクトリーから刊行）。

先ず1冊目の「パリとノルマンディー 印象派を巡る旅ガイド」は、19世紀のパリ、そこに台頭した印象派の画家たちの生涯や数々の作品を解説し、ノルマンディーまでその足跡をたどりながら旅をすることができるガイドブックだ。原書は、ニューヨークMuseyon社による「ART+PARIS IMPRESIONISTS & POST-IMPRESSIONISTS」。

本書前半は、印象派を代表する8人（マネ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ドガ、モリゾ、カイユボット、ゴッホ）のドラマチックな生涯、パリの主たる美術館の印象派作品がオールカラーで解説されている。本書を片手に好きな作品のある美術館を訪れると、作品の説明や背景などがより深く理解できるだろう。本書の後半は、「パリの散策コース」と「郊外へ パリ北部とノルマンディー」で、印象派の作品が描かれた場所や画家ゆかりの場所などをたどりながらパリやパリ郊外、ノルマンディーを巡ることができる。地図やアイコン表示があるのも分かり易い。

印象派とポスト印象派、彼らのマスターピース（名作）が生まれた背後には、闘いと勝利という人生のドラマがあった。芸術家の目でパリを見て、美の源泉に触れられる一冊。

ジャンル： 生活・趣味実用 芸術 旅行
メディア： 単行本
商品名： 「パリとノルマンディー 印象派を巡る旅ガイド」
出版社：　メディアファクトリー
発売日： 2012年07月20日
税込価格： 2,310円
仕　様： 20.3mm×13.4mm（四六判より縦横少し長い）
JAN/ISBN： ISBN978-4-8401-4591-6

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2冊目の「美術を巡る旅ガイド ヨーロッパを代表する画家達　ゴッホ、フェルメール、ゴヤ、カラヴァッジョ、ムンク」は、芸術や旅のジャーナリスト5人の著者が、ヨーロッパを代表する著名な画家5人が生活していた5つの町を、彼らの作品を解説しながら、その足跡をたどる旅のガイドブック。原書は、ニューヨークMuseyon社による「ART+TRAVEL EUROPE: VAN GOGH, VERMEER, GOYA, CARAVAGGIO, MUNCH」。

ゴッホはフランスのアルル、フェルメールはオランダのデルフト、ゴヤはスペインのマドリード、カラヴァッジョはイタリアのローマ、ムンクはノルウェーのオスロのように、画家の生涯と作品を通して、彼らが住んだその町の魅力をさらに味わい深いものにしてくれる。さらに、オールカラーでヨーロッパの名画や建築、街並みの写真を楽しめるだけでなく、有名美術館や周辺の観光情報、レストランとホテル、案内地図なども充実しており、画家の人生年譜や背景の広がりも描かれているので読むだけでも旅気分を味わえる一冊。