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  • 2012年9月26日更新
リスヴェル編集部トピックス
Editor:リスヴェル編集部

森鴎外とゲーテと酒場 in ライプツィヒ

ライプツィヒ旧市庁舎 Wikipediazoom
ライプツィヒ旧市庁舎 Wikipedia
ドイツのザクセン州に属する都市ライプツィヒは、旧東ドイツ地域ではベルリンに次いで2番目に大きな都市。そのライプツィヒには、日本とドイツをつなぐ由緒あるワインレストランが487年の歴史を超えて現在も営業を続けている。
旧交易会館前のゲーテ像 Copyright photo by jpvargaszoom
旧交易会館前のゲーテ像 Copyright photo by jpvargas
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(ドイツの作家・詩人・科学者・政治家 1749年8月28日 - 1832年3月22日)は16歳でライプツィヒの大学に遊学し、当時小パリと呼ばれていた町で3年間を過ごした。ゲーテは学生でにぎわう酒場「アウアーバッハス・ケラー」によく通い、この酒場で悪魔の力を借りてワイン樽に乗って飛んだという古い言い伝えに興味をおぼえ、後の有名な詩劇「ファウスト」第1部の場面で登場する。
森鴎外 Wikipediazoom
森鴎外 Wikipedia
ドイツに留学した森鴎外(明治・大正期の小説家・翻訳家・軍医等)は、ライプツィヒ大学に通っていた(1884から1885年まで)。森鴎外は1885年12月に友人の哲学者井上哲次郎とアウアーバッハス・ケラーを訪れた際に、ファウストを翻訳することを決心し、その後日本最初の翻訳を出版。アウアーバッハス・ケラーはこの偉業を称えて、ライプツィヒ派の画家ポーレンツが2009年に大地下レストランの壁に幅3m余りの森鴎外の壁画を描いた。
Copyright photo by Leipzig Tourist Service e.V.zoom
Copyright photo by Leipzig Tourist Service e.V.
アウアーバッハス・ケラーの歴史は1525年までさかのぼる。医師で教授のハインリッヒ・シュトローマー・フォン・アウアーバッハは、「ワインは正しく飲めば、各種疾患の予防になる」と考え、彼の家のワインセラーに学生のための酒場を設けたことがはじまりである。今日、アウアーバッハス・ケラーはライプツィヒでもっとも有名なレストランであり、世界でも知られるレストランのひとつになっている。アウアーバッハス・ケラーの知名度はすでに16世紀に確立されていた。それは文豪ゲーテが学生時代にここに飲みに来ていたからだ。レストランは、メードラーパサージュのモールの入口にあり、ファウストとメフィストフェレスの銅像がレストラン入口付近にあるので目印にするとよい。
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Copyright photo by Appaloosa
情報提供:ドイツ観光局

アウアーバッハス・ケラー
http://www.auerbachs-keller-leipzig.de/jp/
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